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from: りりぃさん
2004年06月28日 18時53分12秒
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現実逃避のすすめ
ちょっと面白い話があったので…。
第二次世界大戦中のドイツ軍捕虜収容所でのことである。フランス人の捕虜達の間に、こんなことがあったという。収容所の中で、フランス人達は士気沮喪していた。
すると、ある捕虜がゲームをやろう、と言い出したのである。
ゲームは、収容所の自分達の棟に女の子がひとり居ると想像しよう、というものであった。それぞれが、心を集中し能力をふりしぼって自分にとって最も魅力のある女の子を想像する。そして、その子が小屋の隅のベッドにいると思い込むのである。
服を脱ぐ時には、毛布をつい立て代わりにして、女の子に見られないようにする。汚い言葉を使った時には、その子の方を向いて謝らなければならない。
どうせ時間はいくらでもあった。みんなその気になり、目を閉じてとびきりの女の子を思い浮かべようとした。まずはピンクの肌を。次は輝くばかりの美しい髪を…。
女の子は息づきはじめた。今にも見えてきそうに、娘はその棟で暮しはじめた。その棟の男たちは元気が出て来た。
ドイツ軍は、その棟だけの活気に疑問と不安を抱いた。そして、たちまちゲームのことをつきとめ、司令官は悩み、遂に部下をひき連れてその小屋へのり込み、女の子の引き渡しを命令したのである。「そんな娘は、ドイツ軍相手の売春宿に、ほうり込んでやる!」と。
捕虜たちは抵抗した。 とびきりの娘をおめおめ連れ去られて、二番手の女の子と生きるのは、みじめなことだった。娘を守らなければ男ではなかった。
捕虜たちの頑強な抵抗に、司令官は自分の敗北を知った。そして首謀者の捕虜を独房にたたき込み、忘れることにした。
独房に移されたゲームの発案者は、新しいゲームに取り組んだ。果てしない草原を思い浮かべ、象の大群と一緒に走り回り、長い監禁の間、生気を保ったのだった。
現実逃避も、時には生きる力を蘇らせる、というお話。-
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