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from: やぢうさん
2005/08/23 00:23:36
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ヒロシ伝説 その⑨ 夜歩く・・・
<ヒロシ・ヨ○タは改造人間である・・・> その⑨
<第23章:銀河鉄道の夜>
『あのさぁ〜 ここから町田まで歩けば、朝には着くよ・・・』
『阿呆か! この寒空の下、死んじゃうぜ!! ヒロシ、誰か車持ってる友達いないの?』
『いない・・・』
と言うか、ヒロシは友達が少なそうだ・・・
『あ!俺の友達の秋葉(タマッチ)ってのが相模大野に下宿してるよ!! 電話してみる!!』
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR!!
眠そうな声で、秋葉が出る・・・
『おうぅ・・・ 何だよ〜 どうしたんだよ!』
『あのさ、車持ってない?』
『持ってないよ・・・ どうした?』
事情を説明したが、上手く伝わらないし、車が無ければしょうがない・・・
『早朝にちょいと寝させて貰いに行くかもしれないからさ・・・』
『あぁ、好きにしてくれ! うるさくするなよ!!』
秋葉は良い奴だ。 普通「困る」とか断るはずなのに・・・
しかし、問題は解決していない。
寒いし、手段は何も無い・・・
『歩くか・・・』
しかし、町田までの道順は?? 不安になってヒロシに聞くと、
『俺は地元だぜ! 夏なんか江ノ島までいつも来るよ!! 楽勝だよ!』
その言葉を信じ、多分4時間は掛かる道を一歩踏み出した。
<第24章:続くよ何処まで?も?>
『線路の傍の道を歩けば、絶対間違えないよ! 結構I本も馬鹿だなぁ〜』
まぁ、言わせておけ。 しかし、何でおいらがこんなハメに? まぁ、ヒロシ一人じゃオシトヤカちゃんを任せられないからな・・・ しかし、4時間か・・・
おいらもヒロシもとっくに会話が無くなっている。
ビートルズを1枚目の1曲目から順番に口ずさむか!(おいらの得意な時間潰し)
頭の中で、一曲約3分。 一時間に20曲。 ビートルズは大体14曲位アルバムに入っているよな・・・。 80曲か? 「ラバー・ソウル」まで行くのかな?
なんて考えてたら、歩くスピードも速くなる。
結構歩いた。
もう、「ア・ハード・ディズ・ナイト」のアルバムは口ずさみ終わった・・・
マジ、「ハード・ディの深夜」だな・・・なんて思う・・・。
ヒロシが線路の上を歩こうと言う。
「仕方ないな、こいつが頼りだからついて行くしかないよな・・・」
「でも、結構歩いたけど、町田ってのも田舎じゃん! 東京ってのが可笑しいね〜」
真面目に景色はどんどん寂しくなっていく・・・
<第25章:俺の家もぉ〜近い〜>
「あれ?何かおかしい・・・ 線路が少ない・・・」
気がつくのが遅かった・・・
『おい!ヒロシ 方向間違えてないか?』
『何 言ってるんだよぉ〜 間違い無いって・・・』
『だってさ、来る時は車外を見てたら複々線になっていた様な・・・』
『馬鹿だな〜 相模大野からは複線だよ・・・』
ん?ん?何か臭うぞ・・・
『おい!潮の香りがしないか?』
『??????』
線路の上を走るおいら・・・ 駅名を確認しなきゃ・・・
『鵠沼海岸』
絶句・・・
信じたおいらが馬鹿だった・・・ いくら何でも、町田って海に近くは無いぞ!
海無し県のおいらだって鵠沼海岸位知っている・・・
『小田急江ノ島線』
もう力尽きた・・・ 駅の隅で寝よう・・・
『もう駄目だ、あてにした俺が馬鹿だった・・・ ヒロシは大馬鹿だった・・・ もういい! 駅で寝る!!』
ヒロシは色々な弁解をしているが、おいらの耳には届かない・・・
『寒いよぉ〜 歩いた方が暖かいよぉ〜 なぁ〜I本ぉ〜』
『江ノ島にさぁ〜 有名なラーメン屋があってさぁ〜 お詫びに奢るからさぁ 暖かいよ・・・』
『深夜までやってるからさぁ〜』
しつこい!! しかし、根負けして「江ノ島」方面に行く事に・・・
クソ!なんて日だ!!
また、歩く・・・
<第26章:美味しい?>
あの当時はコンビニはあまり無かった・・・ 増してや携帯なども無い・・・
「あぁ、暖かいラーメンか! 暖まったら寝るか!!」と思いながら足は『片瀬江ノ島』へと一歩一歩・・・
やっと、着いた・・・ 午前3時・・・
『で、ラーメン屋は何処?』
とヒロシに尋ねる。
奴の顔色が見る見る変わっていく・・・
『ごめん!やってない!!』
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「チャーシュー麺の大盛りと餃子」が頭を過ぎていく・・・
良く考えればわかるよな・・・
多分、ヒロシが来たのは多分「夏」。 真冬に客も居ないのに店やってる奴は居ない。
『小田急片瀬江ノ島駅』
もう本当に力尽きた・・・ 駅の隅で寝よう・・・
『やっぱり駄目だ、信じた俺が馬鹿だった・・・ もういい! マジで駅で寝る!!』
ヒロシは又もや、色々な弁解をしているが、おいらの耳には届かない・・・
しかし、寒い・・・ マジでヒロシの言う様に歩いた方が暖かいかも・・・
だけど意地で10分程駅のベンチで横になる・・・
『寒いよぉ〜 歩いた方が暖かいよぉ〜 なぁ〜I本ぉ〜』
とヒロシが寄って来る。
『藤沢ならさぁ〜 ラーメン屋やってるよぉ〜 ビールもつけるからさぁ 暖かいよ・・・』
『お前2千円しかないだろ?』
『ごめん・・・ あと2千円ある・・・ 飯代・・・』
『お・・・おい、藤沢でタクシー乗れたじゃん!!』
『だってさぁ〜 明日の朝と昼飯・・・』
なんて奴だ・・・ 「寒さ」と「飯代」を考えれば、「寒さ」をしのぐ方が優先だよな??
おいらも寒さに耐えかね、歩く事に・・・ もう、ビートルズを口ずさむ気力も無い・・・ ただ、元来た道(線路)を戻るだけ・・・
ヒロシを先行させられない・・・ 今度は『箱根』に行ってしまうかもしれない・・・
<第27章:秋葉、ごめんね!!>
藤沢に着いたのは何時だかわからない(覚えていない)・・・
確か、始発まで数十分待った様な記憶がある。
記憶が曖昧なのは、疲労困憊だったから・・・
以前、酔ってヒロシと水道橋から新宿まで歩いた時があった・・・
あの時はヒロシと潰れた1年坊の介抱をして、終電の時間も過ぎ、先輩が『待っているから必ず来い!命令だ・・・』の一言を信じ2時間掛けて歩いたんだよな・・・
携帯の無い時代・・・ 会える訳が無いのに・・・ 結局、深夜喫茶で寝て始発で帰ったな・・・
始発に乗り、相模大野下車・・・ 何故かヒロシは町田まで帰らず、おいらの後をついてくる。
『だって、寒ぃ〜し、眠ぃ〜し・・・』
まぁ、いいだろう・・・ 変な奴だけど憎めないんだよな・・・
で、秋葉を早朝に叩き起こす・・・
『何だよ・・・ 随分遅いじゃん・・・』
部屋を見ると、一人分余計に寝床を作ってくれていた・・・
勿論、おいらがそこに入り、ヒロシはコタツへ・・・
数時間後、秋葉が出掛けると言う・・・
『鍵は○○○(何処だか忘れた!)に入れてくれればいいからさ! じゃな!!』
また、寝る・・・
その後は昼位の電車に乗り、バイトに行く事に・・・
ラーメンを奢ってもらったかは覚えていない。-
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