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マレーシア&ボルネオを楽しもう!

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  • from: モトパシアさん

    2020年05月27日 18時15分38秒

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    クラビット高原の双峰・バトゥ・ラウィ・秘宝の一つ⑦

    やっとお便りの出来る時間が出来ました。このトッピックをいつまでも引きずっていても限られた人たちにしか興味がないと思いますので、一度ここで終わらせて、次回からはまた違った半島(西マレーシア)やボルネオ(東マレーシア)の現在の情報やまたそれに関しての体験などお伝えしたいと思っています。

    前回からの続きに入らせて頂きます。
    渓谷に沿って下って行きました。ゆっくりと顔を上げ岩肌を慎重に目を配らせながらです。木洩れ日の射す所々苔などに薄っすらと覆われた石灰岩の崖をのぞきながらゆっくりと獣道を行きました。
    なぜこんなことをしていると思いますか?これには訳があるのです。
    以前、同じサラワクの州都のクチンの南方のバウの奥の渓谷によく似ていたからです。そこの渓谷の石灰岩の岩肌に蘭の珍品のPaph.stonei(パフィオペディルム・ストネイの群生を見つけた体験があったので、もしかして、同属の何かがあるかも知れないと少しの、わずかな期待もありました。

    その予想がズバリ的中しました。前述のストネイに似た蘭が所々岩肌や、その近くの樹木に着いていたのです。一ヶ所の蘭が着生している傍に登り易い木を見つけて5m位登って、岩肌に着いた蘭を手繰って観察してみると、長い葉の中央の葉脈がストネイみたいに彫れてなくあまり凹みのない長い葉でした。自分の知識から咄嗟に脳裏に浮かんだのはPaph.sanderianum(パフィオペディラム・サンデリアナム)でした。
    多分そうなんだ!から絶対にそうなんだ!に確信できたのは、そこで一時してから、胸がドキドキ、心臓パクパクの興奮状態で20分くらい下って行った処で動かぬ証拠の株を見つけました。開花しているサンデリアナムを発見したのです。長い花茎に3輪開花していて、その茎の先には3つまだ蕾でした。その花弁の内弁(ペタル)は130cmを超えて垂れ下がり見事な花でした。明らかにムル地区のサンデリアナムより大きいです。いわゆる変異種かも知れません。
    非常に貴重なものです。世界中のランハンターに荒瀬れること間違いありませんので、周辺の位置情報や環境など詳細は伏せて置きますが、考古学者、恐竜マニアが生きたティラノザウルスに出会ったようなものです。


    ここは、今でもたぶん私しか知らない場所と思います。他にも数十種の品種名の分からない、多分未登録の品種の蘭も見つけました。

    ここは本当に秘宝の渓谷です。秘密のまま今日まで私の遊び場となっています。

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  • from: モトパシアさん

    2020年05月04日 18時10分24秒

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    クラビット高原の双峰・バトゥ・ラウィ・秘宝の一つ⑥

    先日の続きをお話させて頂きます。
    本当に幻の蘭とも言えるパフィオペディルム・サンデリアナム(Paph.sanderianam)を発見したのは、偶然のそのまた偶然の出来事でした。

    バトゥ・ラウィが視界に入り、しばらくしてから林道からバトゥ・ラウィを目指して細いトレイルに入りました。2時間ほど進んで、途中大きな谷川を渡り、それから小さな小川を数回、胸まで浸かりながら横切り植物探索を続けていました。蘭の仲間のカランセ、バルボフィルム、デンドロ、セロジネなど属名や品種名など分かるものや未だ見たこともない蘭などを見つけて、興奮のあまり自分の立ち位置を忘れがちになっていました。次の瞬間、「あ!またやられた!」、両足のあちこちから痛みが走り出しヤマヒルにかまれている事が分かりました。(以前にも初めてバリオへ来た頃にもバリオの北の山懐でも同じ目に遭いました。)

    ジャングルを少し上ったところにやや開けた木洩れ日のある明るい場所があるので、そこで着ているものをすべて脱ぎ丸裸になりなりました。見てみると体のあちこちにまん丸に膨れ上がったヤマヒルが噛みついていました。急いで防虫スプレーを吹き付けてました。ヤマヒルは地面に落ちていき吸っていた血を吐きながら悶えていました。

    その時、随分前に前述のバリオの北の山中でのことを思い出しました。「あの頃も同じ目に遭ったな」と思い出し、そして続いてその時の得体の知れないものに襲い掛かられたことも同時に思い出し、少し嫌な予感がしてきました。「まさか、同じことはないでしょう!」と自分に言い聞かせて谷川で体を洗い服を着てトレッキングシューズを履いていると、何かが私を見ているような感じがしました。と言うより狙われているようなと言った表現が適切かも知れません。
    すごい恐怖感がと共に辺りの静けさと自分の置かれた立ち位置とが時間を長く感じさせてくれました。

    その時、背後のジャングルの木々が大きく揺れ出し、まるで突風が吹いたようにその揺れが私の方に向かってきました。私は荷物を抱え谷川に飛び込み向かいの岸に着いてジャングルの中を走り登り、小さな尾根を越えて今までと違う分水嶺の反対側へ入りました。その間、約3kmでした。(後で調べてみました)。
    そこは獣道はあるが人跡未踏のジャングルでした。それから小さな渓谷に沿って下って行くと渓谷がだんだんと大きくなり白い岩肌(石灰岩)が視界に入る様になりました。そうです!この渓谷が植物界、そして蘭の秘宝と呼ばれるものと遭遇出来た場所だったのです。そのあらましはまた次回にさせて頂きます。

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