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from: モトパシアさん
2007年09月01日 18時30分21秒
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実際に見るしかない!
以前に発信しましたが、また語ってみたいと思います。
それは今から17年ほど前のことです。サラワク・ミリ近くを流れるバラム川の上流域の一つムル地区を訪れた時のことです。出発地マルディの町からの奥は、森林伐採で赤土平地がいたるところむき出しのまの状態の景色が、何度か見えたり隠れたりで船はゆったりと遡って行きました。
当時でも飛行機で行く事も出来ましが、流域各地のカンポン(村、部落)を訪ねながら行ってみようと、大きな決断をしての一人旅でした。何度も大きな川が複数落ち合う地区(long・ロン)に差し掛かると、そこを左に左に遡っていきました。ロン・トゥラワンをすぎる頃、様相は一変しました。まだ手付かずの低地熱帯雨林の中に船が進むようになりました。
このバラム川に沿って森林伐採が行われていました。しかし現在でもまだ言えますが、サラワク州はボルネオでもその熱帯雨林が一番豊富に生存しているところです。もちろん、山地熱帯雨林(910m以上)は、その伐採搬送不便さの故に手付かずのままです。
船から見た熱帯雨林は、私に深い感動を与えてくれました。ここには、考えもつかないほどの生命があり、ドラマチックな生存競争があり多様で複雑な適応が存在するのだと!そう思うと船の中でのんびりと休んでいられなくなり、船外で眺めた状態のまま何時間も時が過ぎていきました。1832年にチャールズ・ダーウィンが、「ビーグル号航海記」に書いてある情景そのものでした。そこには、「ここで私は、はじめて雄大、壮観なる熱帯林を見た。」と、また「その光景がどんなに素晴らしく、壮大であるかを知るには、実際に見るしかない。」とも書いてあります。
ムルでの探索は、本当に素晴らしいものでした。一番の興奮は、私の植物探索記にも書いてありますが、1890年代に発見されて、英国王立園芸協会に発表して以来、100年間生息地やその実態や生存さえ失われた過去のものとなっていた蘭の仲間であるパフィオペディルム・サンデリアナム(Paphiopedilum sanderianum)を確認できた事です。石灰岩の岩肌のくぼ地に腐植土が溜まった場所に半着生状態で生えていたのでした。面白い花で50〜80cmの花茎に5、6輪付きますが、花の部分の二本のペタルと呼ばれるものが60cm〜80cmくらい下垂するのです。あまり興味のない一般の方が御覧になったら不気味なくらい嫌がられるかもしれません。
私にとって古生物学者が生きた恐竜を実際に見たのと同じ位の感動と興奮でした。今から思うと懐かしい大きな興奮でした。今、現在その自生地は壊滅状態一歩手前まできています。商取引の不法採集のためです。
サラワク・ムルへの最初の旅は感動と興奮の連続でした。しかし、ボルネオでの体験の感動は、まだまだ沢山あります。これからもあるでしょう。また話をさせて下さい!しかし、ダーウィンが言ったように、「その光景がどんなに素晴らしく、壮大であるかを知るには、実際に見るしかない。」かもしれません。いつか是非、皆さん自身で確めて頂きたい願いを込めて話させて頂きます!
コメント: 全1件
from: モリゾーさん
2007年09月08日 08時26分07秒
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「Re:実際に見るしかない!」
こんな綺麗な夕日の写真は始めてみました。行ってみたくなりました。
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