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from: モトパシアさん
2012年02月14日 13時45分01秒
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クラビット高原の珍しい植物 ⑥
写真はクリプトスティリス・アラクニテスです。
面白い蘭を紹介します。もちろんクラビット高原に自生しています。名前は、Cryptostylis arachnites(クリプトスティリス・アラクニテス)です。和名はオオスズムシランです。和名があることから日本にも馴染みがあるのでは?いいえ、あまり馴染みがありませんが、居るんです。この蘭は東南アジアやオセアニアに広く分布している地生ランです。広範囲に分布していますから、各地域によって多少の変異が見られます。日本の琉球列島にも自生しています。石垣島にも確認されています。沖縄県の絶滅危惧種になっています。
私はフィリピンのルソン島や南のミンダナオ島の高山・アポ山でも見つけました。このボルネオのクラビット高原のアラクニテスはそれらの蘭とは多少の変異があるようです。
この蘭の興味深い話をしてみましょう。この蘭の花は、唇弁(リップ)と呼ばれる部分が、上に向けて咲いています。普通の蘭科植物の花とは逆さに咲いている状態です。さらに面白い事に昆虫の仲間のあるジガバチのオスがこの唇弁に擬似交尾をするのです。言い換えれば、この花をメスと間違え交尾を行なう事で、花粉塊の一部をこのハチの体に付着させ、それがメシベに付くように媒介されるのです。
蘭の仲間は、ほとんどと言って良いほどの種類が虫媒介です。ですから色々な工夫が見られます。特定の虫を誘き寄せるため、その虫(蜂、蛾、蝶など)の活動する時間帯に合わせてその虫が好む香りを放ったり、花をメスに似せたりと、ありとあらゆる誘惑の手段を用います。
ですから近縁種で人間であれば容易に交配できる種属間であっても、自然界では、隣りあわせで自生していても容易に交雑する事はめったにありません。興味深いでしょう!-
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