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from: モトパシアさん
2012年03月02日 14時47分42秒
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クラビット高原の珍しい植物 ⑨
写真はDipteris conjugata(ディプテリス・コンジュガータ)・和名:ヤブレガサ ウラボシです。
シダ(羊歯)植物は私の大好きな植物です。幾つかは家庭園芸植物の観葉植物としても広く一般にも愛培されています。そして、居間や台所そして玄関などではインテリアの一部としてなくてはならないものになっています。愛蘭家にも蘭栽培の環境作りとして、空間演出としても必需品となっています。
恐竜が出てくる映画には、必ずと言っていいほど木本性のヘゴシダの仲間やリュウビンタイなどが飾られ古代の植物として繁茂されたジャングルが演出されています。古代=シダ植物なのです。
ところで、正真正銘に現代にもこのシダの仲間に原始的な種類、「生きた化石」と言えるシダがあります。中世代の三畳紀から姿形を変えずに生き残ってきた植物です。名前はDipteris conjugata(ディプテリス・コンジュガータ)です。和名は「ヤブレガサ ウラボシ」です。
和名のヤブレガサは、この葉の形がキク科のヤブレガサやヤマタイミンガサに似ているからです。学名のDipteris(ディプテリス)はラテン語で「二つの翼」からきています。両方共に葉の形や全体の葉姿に因んでいます。
このヤブレガサウラボシは常緑性多年草で日本の石垣島や西表島にも自生していますが、台湾や東南アジアに広く分布しています。葉の直径が大きなもので50cmくらい、葉柄は大きなもので2mくらいはある大型で存在感があるシダです。ボルネオでも広範囲に自生していて、低地から標高1,400mまで観察する事が出来ます。ボルネオのものは非常に大きなものです。
森林内の暗いところよりも森林の切れ目や日当たりの良い林縁に群生しています。クラビット高原のパ・ルンガン(写真)でも周囲には恐竜が潜んでいそうな気配です。草食竜がこのシダを食していた時代にタイムスリップした感覚になります。
恐竜時代には世界中に分布していたこの「ヤブレガサウラボシ」は、今は東南アジアの熱帯地域を中心に僅かな地域にだけ生息しています。機会があれば是非観察を楽しんで下さい。
面白い形の葉、大きな長い葉柄の姿は存在感がありますよ!太古の時代に必ずあなたを連れて行ってくれるでしょう!間違ってもティラノザウルスなどの肉食恐竜には出会わないように!-
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