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from: モトパシアさん
2020年10月08日 13時50分35秒
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ボルネオには、自慢の香りを放つランが星の数ほどあります!
野生のラン(原種)は、様々な香りを放ちます。私達人間にとって、それが快いものかとても不愉快なものかに関係なく、その種の蘭と関係のある虫(蝶や蜂)が活動する時間に合わせて放ちます。
ですから、ある蘭は、朝方と夕方の比較的涼しい時間帯に。あるものは、暗くなった夜中にその香りを放ちます。私達がよく知っている、カトレア、デンドロビウム、シンビジウムの仲間は、本当に素敵な心地良い香りを放つものが多いです。
しかし、皆さんの良く知っているものの代表は、バニラではないでしょうか?バニラもランの仲間です。けれどバニラは、その花の香りがあまり感じられないのです。バニラの花は、緑黄色のろう質の花を房状につけます。開花時間はたった半日だけです。そして、その短い開花時の間にオオハリナシバチ属の仲間に飛んで来てもらって、媒介役を果たしてもらいバニラビーンズと呼ばれる果実を作るのです。
ところで、この生のバニラビーンズは味も香りもありません。手間のかかるキュアリング(乾燥熟成処理)という過程を経てはじめて、独特の香りと風味を持つバニリンを発散するようになります。だから、天然バニラは、とても高価です。木材パルプの副産物からとられる合成バニラより味も風味も格段上です。だから組み合わせの比率で使われている事が多いです。
話が大きく寄り道しましたが、ボルネオには、自慢の香りを放つランが沢山あります。その一つが胡蝶ランの仲間のファレノプシス・ベリーナ(Phal.bellina)、以前はファレノプシス・ビオラセア・ボルネオタイプ(Phal.violacea,Borneo Type)と呼ばれていました。このベリーナには、マレー半島産の"ビオラセア"と呼ばれている小型の種類がありますが、ボルネオタイプと共に香りはやはり素晴らしいです。この胡蝶蘭の花は、人目を引くとても美しい紫紅色と緑黄色のコントラストが特徴です。ところが、ボルネオの山地森林でのこのランとの出会いは、本当に難しいです。しかし、開花時期だとその香りから見つけ出す事が容易になります。それほど素晴らしく良い香りがこの蘭の自慢です。
蘭界屈指の香りの持ち主であるこの胡蝶蘭ですが、アルバと呼ばれる白花(Phal.violacea var. alba)は、中でも最高です。いつまでもその香りを楽しんでいたい気持ちにさせてくれます。まるで魔法の香りの持ち主です。
この胡蝶ランの愛好者は、この日本を含め世界中に沢山います。その花の色彩もバラェティーがかなりあります。紫色単色から赤色単色、中心部だけ赤色で他は白色など数え切れないほどです。その香りと共に色彩も楽しめます。
ボルネオには、この胡蝶ランのように香りが自慢の植物が、それは沢山あります。媒介してくれる昆虫類が豊富なのでしょう。嬉しい現実ですが、かなりの植物は存続状態が危機に瀕している事も事実です。いつまでも続いて欲しい魅力の大自然が過去のものとならないよう願っています。-
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