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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2006/10/27 05:54:03

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    子供は宝物です

    昨日は次男の11歳の誕生日だった。
    彼は2歳のときに風邪から熱性の痙攣を起こし、
    意識不明になったことがある。
    救急車を呼び、市民病院に担ぎ込まれたときも意識はなかった。
    小さな裸の体をベットの上に横たえたまま動かなかったのだ。
    「大丈夫ですよね」と医師に聞いても、
    「分かりません」としか応えなかった。
    2月、雪が降っていた。

    その夜はICUの待合室で、
    私は妻とじっと扉を見つめていた。
    中でどんなことが起こっているのか全く分からなかった。
    夜中になっても医師や看護婦からも何も言っては来なかった。
    不安と恐ろしさとで気が狂いそうだった。
    泣いた。何だか泣けて泣けて仕方なかった。

    タバコを吸うために外に出ると、
    天から雪が静かに降っていた。
    私は祈っていた。
    祈るしか人には出来ない夜もあるのだ。
    もしも、・・・・・。
    「生きてくれ」
    それだけだった。

    真夜中に医師に呼ばれてICUの中に入った。
    彼は酸素テントの中で、点滴の管を刺されて起きていた。
    「原因が分からない」と医師から言われた。
    検査のためにこんなに時間がかかったのだそうだ。

    ピコンピコンピコン。
    今でも心臓の鼓動を伝えるビーコンの音が耳に残っている。
    私は彼の手をなでながら、一晩過ごした。
    するとこの音がピーーーーっという悲痛な音に変わるのである。
    末期のお年寄りがその病室にはたくさん眠っていた。
    その一人の心臓の鼓動が止まったことを表す音だった。

    看護婦が駆けつける。
    医師もやってくる。
    状態を見て、心臓マッサージや緊急の処置を行う。
    ピコンピコンピコンは、人が生きている証なのだった。

    私は点滴のために彼の腕に巻かれた包帯に、
    機関車トーマスの絵を描いた。
    涙でよく見えなかったが、
    彼の好きなトーマスだった。

    また元気になったら大山台で遊ぼうね。
    そしたら、あのグラウンドにでっかいトーマスを描いてやるよ。

    次男の誕生日。久しぶりにそんな夜を思い出した。

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