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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2008/11/22 09:21:06

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    3本のアカシアの木

    朝起きたら、久しぶりに雨が降っていなかった。
    東の空が茜色に染まっていたので、
    走れるなと思い、7時頃から走り始めた。
    寒気が心地よい季節となった。
    さすがにウインドブレーカを着込んで走っている。
    アゲンストの風にもはあはあと白い息を吐きながら向かっていく。
    その瞬間がいいのだ。

    臨港では昔子どもの頃預かってもらった家があった空き地の前を通る。
    そこには、3本の大きなアカシアの木が立っている。
    二週間くらい前までは葉をつけていたはずだった。
    しかし、今はすっかり葉を落とし、
    枝だけの黒いシルエットが灰色の雲に伸びていた。
    この木が私には亡くなった叔母と叔父と従兄弟だと思っている。
    子どものころ可愛がってもらった記憶は忘れられないものだ。
    だから、この前を通ると挨拶をして通り過ぎる。

    辛い時には、励まされ。
    元気な時には、笑顔で迎えられ。
    寂しい時には、同じ眼差しで私のことを見守ってくれる。

    葉をすっかり落とした幹と枝だけのアカシアだった。
    しかし、この木は死んではいないのだ。
    根っこをしっかりと大地にはって、
    枝のあちらこちらには次の春のための新芽をつけているはずである。

    命をつなぐ。
    どん底にあった時も、私が生きてこれたのは、
    このアカシアの無言の励ましがあったからだ。

    優しさに対しては、感謝しかない。
    子ども時代に愛された記憶は、
    人にとっては生きる力となるものなのだ。

    できることならば、いつまでもいつまでもこの地に、
    3本のアカシアが立っていてくれることを願っている。

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