新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークル内の発言を検索する

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: クマさんさん

    2009/01/12 21:09:17

    icon

    末法の世の中

    映画には、行くことにした。
    どれだけ観たい映画とさよならしたことか。
    そんな後悔はしたくなかった。
    だから、月曜日の休日にはユナイテッドに映画を観に行く。
    メンズディーなのだ。

    「道元」ここには和魂があった。
    道元については昔から本を読んでいた。
    良寛さんは、道元さんの正法眼蔵を読み、
    仏の道を歩んだ人だった。
    僧は清貧であるべきである。
    高橋伴明監督が、何故にこの時代に「道元」を描ききったか。
    そこに映画としての時代の真実の重みがあった。

    実は、昨日から泣きっぱなしなのだ。
    「天地人」を観ながら、
    私は恥ずかしいくらいに泣いていた。
    妻は、酷く冷たく、「何にがそんなに泣けるん?」と言っていた。
    しかし、それでも涙が流れるのであった。
    涙の温かさは人間のそれである。

    道元さんは、どれだけ人の悲しさに泣いたことか。
    セリフがとても重かった。
    ああ、日本人はこの言葉一つ一つを頼りにして人間として生きてきたのだよなぁ。
    そんなことも思った。
    今は、仏祖の教えは全く理解されない世の中になってしまった。
    鎌倉時代のあの殺伐とした欲望の世界と、
    絶望の中の虚無の世界。
    まさに末法の世の中が21世紀の現代だった。

    映画作家は、作家としての嗅覚から、
    「道元」をこの日本に伝えたかったのかもしれなかった。

    同じく、「チェ、28歳の革命」を観た。
    ここにも現代社会に対するアンチテーゼは見事に描かれていたと思う。
    搾取され、抑圧された人民の解放を心に誓い、
    ゲリラ戦に身を投じた、チェ・ゲバラの生涯は、
    確かに暴力であり、殺戮でもあったかもしれない。
    ただし、静かに基底で流れているのは、
    やはり抑圧された人々に対する愛であった。

    さて、今の日本に必要な人は、
    「道元」なのか、「チェ」なのか。
    くしくも日本とアメリカの映画人は、
    人間として研ぎ澄まされた状況で生涯を全うした二人の主人公を、
    この時代の我々に映画として語りかけてくれているのであった。

    心の道元か、革命のチェか。
    そんな末法の時代に本当は至っているのだと改めて感じたものだった。

    • サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件