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from: クマさんさん
2010/05/29 09:20:23
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通夜
親子ともども失意の生活である。
どうにもならないことを悔やんでいても仕方ないが、
本当に何とかしてあげられるのなら、してあげたい。
それだけの思いだ。
痛みはひかず、足をつくこともできない。
焦りと、失望と、悔しさが、彼の心境だろう。
昨夜、通夜に参列した。
不慮の事故のために車椅子の生活となり、
脳梗塞で寝たり起きたりの生活を18年間も続けた方だ。
一途に、頑固に腕を鍛え、料理人として素晴らしい仕事をした人だそうだ。
その人のお話を聞くだけで、
優しく、そして一徹な生き方を貫いてきた人かよく分かった。
その人の通夜に参列した人は、200名以上だったと思う。
驚いた。やはり人は棺桶の蓋なのだ。
その時、その人の人生が明らかになる。
喪主の奥様のお話に、参列者から多くのすすり泣きが聞こえた。
故人を偲ぶ。感謝する。もう一度会いたい。
そんな想いに満ちた通夜だった。
人にはよくするものだなあ。
仕事で世の中に恩返しをするものだなぁ。
家族を愛するものだなぁ。
自分に厳しく、自分を鍛えるものだなぁ。
何だか、今の日本人が忘れてしまった、
日本人らしい男の生き方を貫いた人だと私は感じた。
お会いすることのできなかったことをとても残念に思われた。
息子が、今その父の道を継いで料理人となり腕を磨いている。
そして、その生き方も学び、彼は彼なりにそれを貫いている。
お店が再開されたら、またカウンターで飲みたいと思った。
御冥福を心からお祈りいたします。
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