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from: クマさんさん
2010/08/19 05:33:26
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平凡なる一日を
本当に過ぎたものは戻らない。
今週の月曜日の朝ならば、まだその事実を誰も知らなかった。
水曜日の朝は、とても心が重く、辛い朝だった。
たった一日なのに、我が家族の光はまったく変わったものとなった。
昨日の夕食の時、母は私たちのために刺身を魚屋さんに注文していた。
その魚屋さんまで歩いて刺身を取りに行った。
いつものことなのに、何だかそれがとてもありがたく感じた。
子どもたちのために得意のてんぷらを揚げてくれた。
大皿にそのてんぷらを並べるのが我が家流である。
母のてんぷら。
それだけでも、ありがたいものを感じてしまった。
いつも父や私や孫のために、それだけのために、働いていた。
夕食のテーブルの上が、母らしさだった。
その給仕をする手が、細く、弱弱しくなっていた。
何だか私は涙があふれ、とめどなくあふれ、
どうすればよいのか戸惑い、それでもあふれ・・・。
新聞を見ているふりで、ごまかした。
長男は、訳もなく涙を流している親父のことを、
気付きながらも、ほっておいてくれた。
どうしても母の顔を見られないのだ。
言葉をかけることなど、できなかった。
父が少しでも母の姿が見えないと、うろたえてしまう。
「置いて行かないでくれ・・・」
父も、とても深いところで何かを感じて、耐えていた。
先週の今頃、我が家族には明るい光があったはずだ。
お盆で父の実家に父と母と叔母の三人を連れて行った。
その時の心配は、父のことだけだった。
どうしたらよいのか・・・。
どうにもならない・・・。
そして、こうして一日一日が過ぎて行く。
とにかく、来週の医師の話を聞く時からなのだ。
つくづく健康のありがたさと、
当たり前の平凡なる一日のありがたさを感じている。-
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