新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークル内の発言を検索する

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: クマさんさん

    2011/04/23 06:31:10

    icon

    命てんでんこを伝えよう

    テレメンタリーで、「命てんでんこ」というドキュメンタリーをやっていた。
    田畑さんという86歳のお婆さんの物語だった。

    彼女は明治にこの田老町を襲った三陸津波の目撃者であった。
    その津波に愛する母の命を奪われた。
    どれだけこの故郷の海に向かって「馬鹿野郎」と叫んだことかと、語っていた。
    何百年に一度は、10m以上の津波が襲う町だった。
    そのために田老には高さ10mの防潮堤が作られた。
    それは、平成の万里の長城だった。

    町の人たちは、この堤が出来たことで安心していた。
    以前起きたチリ地震の津波をこの堤は防いでくれたからだった。
    しかし、彼女は明治の大津波の語り部となり、
    自作の紙芝居を使って、この大津波の恐ろしさを子どもたちに知らせ続けてきた。
    それは、彼女自身の命を救った、祖父から教わった言葉を伝えなければならないと思ったからだ。

    「命てんでんこ」
    それは、「命は銘銘のものだから、自分で自分の命を守れ」という非情な教えだった。
    時速130㎞以上のスピードで、全ての物を破壊尽くし、
    運び去って行くその津波のパワーに勝てるものは存在しないのだ。
    それは、津波に襲われた町の光景を思い出すだけで十分だった。
    人間は、この大自然の猛威に対しては無力なのだ。
    だから、この非情な教えが言い伝えられているのだと私は思った。

    「お婆ちゃんが家にいる。」
    「まだ遊びに行った子どもが帰って来ない。」
    「大切な預金通帳と印鑑を取りに行かないと。」
    「まだ大丈夫。位牌だけでも持って行こう。」
    その瞬間、山に登るか、町にとどまるかで、命の明暗ははっきり別れた。
    しかし、この「命てんでんこ」を津波の町の人たちに忘れさせてしまったのは、
    人間が作った「安全神話」なのではないだろうか。

    「あの堤があれば、絶対大丈夫らて。」
    「だって、町のしょが言ってたねっけ。」
    「これがありばどんげ津波が来ても、この町だけは守られるて。」
    「津波何か心配すんな。」
    さて、この万里の長城ができたおかげで、心に油断が生まれたとしたら、
    田畑さんが紙芝居を使って語り続けて来たメッセージは、
    何も役に立たないものとなってしまうだろうと、私は残念だ。

    大自然と立ち向かっても絶対に勝てないのが人間なのだ。
    天気一つ思い通りに出来ないのだから、
    もっともっと謙虚に自然から学び、
    自然と共に生きた先人たちの知恵の言葉に学びたいものだと、私は思った。
    想像を絶するものが、大自然だ。
    そして、大自然は、非情なものだ。

    15mの防潮堤を作るから安心です。
    非常用の電源車と消防車を高台に配置するから安全です。
    冷却用の水を確保するプールを作るから安全です。
    そう言っている本人たちが、安全だと信じていないことを、
    あたかもこれで絶対大丈夫だと勝手な安全神話を撒き散らし、
    地域住民の人たちを信じさせ、油断させる。
    この企業の手口は、いつまでも変わらない。

    そんなことに膨大な無駄金を使うよりも、
    事故をまだ起こしていない内に、廃炉に向けた一歩を踏み出すべきなのだ。
    この原発がなくなりますから、絶対に安全です。
    安全とは、それしかないだろうと思う。
    大自然の猛威は非情にも無くなることはない。
    それは歴史が証明している事実だ。
    そして、それは全て想定外なのだ。
    まだそのことが分からないのだろうか。

    「命てんでんこ」だけが、大自然の事実なのだ。

    • サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 5

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件