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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2011/06/10 06:05:09

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    放浪する人

    サマータイムと想いつつも、5時起きになってしまった。
    一週間を終えるとほっとする。
    辿りつけたことに対して自分を褒めたい。
    日々休みなしでまる一日のお仕事だ。
    心労はそれなりに多いのだ。

    なじら家に静岡から自転車で来たという若者が来た。
    ラモスのような精悍で優しい風貌の好青年だ。
    真黒に日焼けしている。
    さすがにトレーニングは出来ているから、スリムな体だ。
    ここから北海道汽船に乗り、また北海道で自転車をこぎ、
    最終目標は礼文島なのだそうだ。
    そこで昆布の収穫を手伝うのだそうだ。

    彼は寒い季節は、沖縄でサトウキビの収穫を手伝っている。
    こうした季節により日本の北と南との往復を3〜4シーズンほど繰り返している。
    礼文島では、月30万円。
    沖縄では、月15万円。
    それは金ではなく、彼にとってはこの暮らしが理想なのだろうと感じた。

    私もヒッチハイクで、東京から新潟に帰って来たり、
    敦賀から京都。網走辺りを徘徊したことがある。
    Cさんもバイクで何週間も北海道をツーリングした。
    そんな親父たちは、妙にこの青年が眩しく感じられ、
    アイドルのような後光を感じた。
    「やりてぇなぁ」「もう一度、ふらふらとしてぇなぁ」
    男とは、いつもこんなロマンを求めているのかも知れない。

    よくこの店に来たものだ。
    運命とはそんなものなのだろうなぁ。
    トンカツ定食を食べている彼には、定職はもちろんなかった。
    でも、それで幸せなのだ。
    こうした人たちに昔、ワイルドだった頃よく出会った。
    旅して生きている人たちなのだ。

    もし、自分の息子がこうだったら、どうだろうか。
    何だか私は許せる気がした。
    気が済むまで、旅し続けろだ。
    そんなところだけは、理解のある親父にはなれそうだ。
    「父さん、俺礼文島で昆布採りの手伝いして来る。」
    「行って来い。体だけは十分気をつけるんだぞ。」
    「父さん、沖縄でサトウキビ農家の手伝いして来る。」
    「おう、いいね。俺も連れて行け。」

    最後に彼とは、固い握手を交わした。
    握手は、言葉以上のものをお互いで感じさせてくれた。
    彼は今日、北海道を自転車で走るはずだ。

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