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from: クマさんさん
2011/06/14 05:24:59
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嬉しい知らせ
突然の土砂降りだ。
現在午前5時少し前。
おかげさまでいつもの朝より暗い朝を迎えている。
しかし、こんな雨の日は逆に心が落ち着くものだ。
「走らなくていい」から、「仕事ができる」からだ。
土砂降りの雨が心のゆとりを作ってくれる。
昨夜とてもとても嬉しい電話があった。
「良念さん」と呼ばれて、誰れかなぁと思っていたら、
昔一緒に働いた同僚の女性Kさんだった。
彼女が新採用として働いた時の親分が私なのだ。
私が猪突猛進に突っ走り、あっちこっちぶつかって玉砕していたころだ。
何も教えてやれなかったけれど、
そんな駄目親分の性分を解って、いろいろと助けてもらった。
実は、彼女も真っ直ぐで、曲がったことが大嫌いな人だった。
とにかく仕事には真っ向勝負の剛速球だった。
直球しか投げない。その覚悟が、逆に親分には羨ましかったのだ。
私が心の病で休んでいた時、
彼女は心配して新潟に訪ねて来てくれた。
「本当に・・・・」そんな気持ちが嬉しくて、心で泣いた親分だった。
こんな駄目親分でも慕ってくれる人がいる。
実は、それはそれでとてもとても心の励みとなっている。
流れ者稼業のこの渡世では、一宿一飯の恩義はあるが、
そこで出会った人たちとは、それまでよという場合が多いのだ。
旅から旅への旅ガラス。
そう言えば、彼女から恋愛の相談を受けたこともあったなぁ。
その時も、相手に対しては直球だけの剛速球を投げていた。
私は、そんな彼女のことが心配でもあり、好きでもあった。
不思議なことで、彼女の山の赴任先には、
私の大好きな大親分が居てくれたのだ。
そんな意味では、彼女は幸運の持ち主だと私は信じている。
浦佐の山を超過酷なマラソン大会にも出場したと聞いている。
私も出たいという約束を果たせなかったことを後悔している。
遠く離れながらも、いつも心に残る人だった。
その人が、あの震災の翌日、長岡からりゅうとぴあの劇場に駆けつけてくれ、
「王瀬の長者」を観に来てくれたのだそうだ。
私が良念さんをやることは知らなかったそうだ。
「よかったですよ。」それが何よりもの言葉だった。
当時の駄目親分が、目の前の舞台にぼろぼろの袈裟姿で立っている。
観ていただけただけて、ただただ感謝だ。
さてさて、そんな彼女が何で突然電話を寄こしたかと言うと、
「クマさん、私、結婚することになりました。」
「10月○日です。ぜひ結婚式に来てください。」
嬉しかったなぁ。感動だったなぁ。
「おめでとう」「幸せになってくださいね」
笠智衆の心境だ。
彼女との思い出が走馬灯のようにして一瞬に蘇った。
「よかった」「安心した」
安堵とはこのことなのか。また一つ私は老けた気がした。
結婚はいいね。
これからが始まりだよ。
お互いでそこから人生を紡ぎ始めるんだよ。
そのスタートラインに立つ二人を祝福できる幸せを、
駄目親分は感じている。
また雨が強く降り出した。
これから脚本書きという仕事に入る。
Kさん、ありがとう。
雨さん、ありがとう。
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