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from: クマさんさん
2011/07/27 06:14:31
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オペラのコーラス隊
昨日、生まれて初めてのことを体験した。
それはある意味カルチャーショックでもあり、
心の新たなるときめきでもあった。
自転車で県民会館まで向かった。
いつもならば晩酌で冷たいビールを飲んでいる時刻だ。
20年以上前に「メサイア合唱団」に入って練習していた頃を思い出した。
あの時も、自転車で音楽文化会館に通ったものだ。
あの頃は20代後半の私であり、今は53歳の私だった。
小ホールの階段を上がると、受け付けがあった。
担当の人に来意を告げると、既に私の名前を書いた名札があった。
そして、驚いた。
私の担当する部署の参加者が私を含めて5名しかいないのとだった。
ということは・・・・。
初心者の私も、そこで果たすべき役割が大きく、目立ち過ぎるということだった。
分厚い本を手渡された。手書きだった。
ステージの上にパイプ椅子が並べられてあった。
ここで練習するらしい。
新参者の私は、部署の先輩たちに挨拶をした。
超ベテラン二人に若者一人。
本を開いて驚いた。いったいこれは何なのか。
全員への私の紹介が指導の先生からあった。
彼女は、プロのオペラ歌手でもあるようだ。
「どこのページでしょうか?」
全く頼りない新人は、おどおどと前席に座る超先輩のNさんに尋ねた。
「○○ページの○○からです。」
♯と♭がたくさん並び、細かなリズムが刻まれているその音符を見て、
私は気を失いそうになってしまった。
音符は読めない私であるから、その超先輩の太いバリトンの声だけが頼りだった。
劇団の仲間たちが、既にここには参加していた。
ただ今男性4名、女性1名。
その他にも初代「王瀬の長者」に参加した女性が2名歌っていた。
それは超初心者の私にとっては、とてもとても心強いものだった。
しかし、練習を続けながら、場違いな所に紛れ込んでしまった感じは否めなかった。
それは、まさに「オペラ」のコーラス隊の練習風景なのだ。
指導者から、声の出し方や曲想、いかにドラマチックに歌うかの細かな指示が出される。
その指示を聴いて、指示に忠実に歌える人と、
私のように「何をおっしゃつているのかさっぱり分からぬ人」とがいるようだ。
それでも果敢に曲は進み、練習の宿題まで出されるのだった。
初心者として迎えられた新たな世界は実に新鮮で、驚きの世界だった。
帰りは雷に追われながら、自転車で山ノ下まで帰って来た。
ちょっとときめき、ちょっと興奮していたな。
ここから始まる挑戦は、私にとってはとてつもなくハードルが高いものだが、
ゆっくり、焦らず、本気で、根気強く、何とか続けて行きたいと願っている。
やはり、人は、その場に自分を置かない限り、
自分のことを何とかしないものだと、改めて感じた。
コロセウムに送られるから、命懸けで戦う準備をするのだ。
いつまでも観客席に居ては、次の一歩はいつになるのか分からないのである。
それにしても無謀なのだ。
そのオペラ見たこともなく、未だにどんな粗筋なのかも分からない。
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