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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2011/10/25 06:03:07

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    老いること。弱ること。病めること。

    父が、母に叱られながら、散歩に出るようになった。
    岩のように固まった父が、動き出した。
    それは、散歩した日には夕食でワンカップが出るからだった。
    散歩と酒とで、少し健康になった父だった。

    同じ町内のお年寄りたちに会うことがある。
    朝、ゴミ捨てに行くと、向こうからゴミの袋を提げて歩いて来る。
    向こうもきっとそう想っているとは思うが、
    とにかくしばらく会わない内に老けたものだと感ずる。
    私がまだ中学生や高校生だった頃は、現役バリバリの大人たちだった。
    その人たちは、ある意味ではこの町内の風景の一つだった。

    私が15年前に我が家に戻り、町内会の活動を始めた頃は、
    頼りになる人たちばかりだった。
    60代前半。まだまだ現役には負けない気概に満ちていた。
    その知恵と力とを借りて、ハイキングや餅つき大会を実施できた。
    その人たちが、既に老いの日々に入っているのだ。
    それは、いずれ私も行く道だった。

    私は、この年になり捨ててしまったことが多くなった。
    偉くはならない。無理はしない。いい加減で生きる。平穏無事を心がける。
    傍から観たら、やっぱり「居ても居なくてもいい人」になっている。
    40代、とにかく突っ走り過ぎた。
    人がやっていないから。人がやらないから。そんな分野で先頭を切って走った。
    そして、突然50歳で電源が切られ、ストンと奈落の底に落とされた。
    そこで分かったことは、自分すら自分の思い通りになにぬということだった。

    その時、言われたことがある。
    「仕事で体を壊しても誰も褒めてくれないんだよ。」
    「仕事のことで死んだって、それであなたの人生に満足できるんけ。」
    私は、その悩みの最中は、死んでこの場を逃れることを考えていたかもしれない。
    しかし、自分でも「生きたい」と願っていることを知っていた。
    そして、想ったものだった。
    「生きていれば、私もこの先輩たちと同じようにこの町内で風景の一人として生きられるて。」と。

    私が、捨てるきっかけのひとつに、この先輩たちの生き方があった。
    「生き抜くことは冒険だ。」
    「居ても居なくてもいい人は居てもいいのだ。」
    私は、これからもこの町内で生きるために、今日も仕事に出かけるのかもしれない。

    「生老病死。秋の風。」

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