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from: クマさんさん
2011/11/11 05:48:21
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決別
体重の変動が激しい人である。
今週も一日禁酒をした。
その日だけは、確かに体重は何百グラムか下がるのだ。
足し算と引き算との方程式なのだから、当たり前と言えば当たり前だ。
11月末には73キロまで落としたが、ただ今75キロを経て74キロである。
原因は、その間にあった二回の飲み会だ。
酒を飲むと食欲が増し、食べている時間が長くなる。
その間、禁酒の時と比べると余計なカロリーを摂取している。
一日2000カロリーくらいで抑えたいが、
酒の酔いと食欲とには勝てないのだ。
翌朝の体重に幻滅を感じる。
自分自身のことなのに、ままならないのが人間と言うものだ。
「わかっちゃいるけど、やめられない。」
週末になると2キロ増となり、それを一週間で減らす日々。
そんな無意味な戦いから脱出するためには、
やはり禁酒しかないようだ。
しかし、これも難しい。
イベントがあった日には、やっぱり飲みたいものだ。
大きな仕事を一つ果たした時には、やっぱり飲みたいものだ。
とてもとても心と体とが疲れた時には、やっぱり飲みたいものだ。
何だか自分で理由をつけては、飲んでいる。
つまり、この飲酒も生活習慣病なのである。
病院に余儀なく入院させられた二人の六十代の男性がいる。
二人とも二週間で5〜7キロの体重減だった。
酒は飲まない。決められた食事だけを食べる。
運動が出来ない状況なのに、減量は自然とできる。
酒と食事なのである。
その弱さがあり、分かっているがやってしまう自分がいる。
情けなくも、仕方ないよと自分自身を慰めている。
出来なかったから、出来ない自分を否定しない。
いいよいいよ。次があるよ。
大丈夫、大丈夫。ぼちぼちやろうよ。
自分の中に居るいい加減な私が、笑ってそんな慰めの声をかけてくれる。
何やってんだ。しっかりしろよ。
だからお前は駄目なんだ。努力、努力。
もっと自覚して、責任をもって生きろよ。
だから、お前は駄目な人間だと言われているんだぞ。
忠告だと思って聞いてくれ。
もっと見通しをもって生きられる人間になれ。
しかし、そんな自分は、私からいなくなっている。
どっちの自分が好きだろう。
やっぱり失敗を許し、弱さを認めつつ、
「いいて、いいて。」と言ってくれる私の方が好きなのだ。
しかし、もう一方の私は、そんな甘い私を許されず、攻撃的に避難する。
「そんなことでは、あんたが駄目になって行くぜ。」
「いい加減に目を覚ましなさい。」
私は、そんな自分に息が詰まるから、そんな自分とは決別をした。
そんな意志の人に、現実社会では私はやっぱり攻撃を受けている。
許してはくれない。失敗は攻撃の対象だ。きちんと仕事しろ。
私が決別したはずの私がそこにいるので、息がつまりそうである。
確かに私の体重は減量するどころか、時にはぐんと増量している。
それは、仲間たちと心おきなく語り合い、楽しんだからである。
私は、それを自分には許している。
私は、いい加減な私の方が好きである。
だから、私と出会った人たちには、いい加減な私で向き合っている。
すると、相手の心が楽になるからだ。
失敗を許さない私とは、とっくの昔に私は決別しているのだ。
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