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親父たちよ

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  • from: クマさんさん

    2011/11/26 06:55:42

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    O先輩のこと

    交通事故で2カ月間入院していたOさんが退院して来た。
    自宅でのこれからはリハビリになる。
    90歳の介護の必要なお母さんは、お姉さんのお宅に行ったる
    彼は、ある意味これから悠々自適な独り暮らしだ。
    それにしても九死に一生を得た人である。
    後遺症も残らず、よく生きているものと驚いている。

    昨日はせきとりの唐揚げと〆張鶴の吟醸酒持参で彼のお宅へ。
    Oさんは、明訓高校の6年先輩である。
    沼垂の山小屋の常連で、よくカウンターで呑んだ仲だ。
    彼との出会いは不思議なもので、
    私が8年前になるか、
    初めて「王瀬の長者」の脚本を書くために取材していた頃のことだった。

    「森田さん、王瀬の長者の話、知っている人いねろっかね。」
    そんな話を、主人にしていたら。突然、一人の酔っ払い親父が、
    「その話なら、子どもの頃からよく知っていますよ。」と、笑顔で登場したる
    その人が、Oさんだった。
    何と彼は、その長者町の住人でもあった。

    それからのお付き合いだ。
    勤め帰りに自転車で山小屋に現われる。
    もう一人の明訓3年先輩のHさんと3人で、
    明訓三羽ガラスを結成した。
    元々組合の専従をしていた人だ。
    頑固一徹。人の話より、自分の話。
    ある意味、信念と意志の男である。

    二人でどれだけお銚子を空にしたことか。
    そんな懐かしい話を昨日二人で語り合っていた。
    あの時代に出会った山小屋の大先輩たちには、
    本当に私はお世話になったものだった。
    私自身、夢中で突っ走って生きていた頃のことでもある。
    あっちの壁にぶつかり、こっちの壁にぶつかり、撃沈しては這い上がる毎日だった。

    辛くて仕方なくなると、カウンターに行き、独り呑んだ。
    森田さんは、黙って焼き鳥を焼きながら、声をかけてくれた。
    お銚子2本と焼き鳥2本。
    千円でお釣りをもらって帰ろうとすると、Oさんが登場する。
    「しまった。」ここからが長かった。
    妻には携帯のメールで謝罪の言葉を送った。
    「帰って来なくていいよ。」と何度も返事をもらった。

    ある意味、先輩は、私にとっては戦友のような気がしている。
    お互い、この世の中で生きることが下手である。
    自分の信念と意志のために、ごまをすることも、自説を曲げることもしては来なかったる
    だから、時には叩かれる。やっつけられて、片隅に追いやられる。
    でも、二人して、「いいではないか。」とここまで生きて来た。
    私が休職中に、彼も一度目の交通事故でリハビリ中だった。
    二人で通船川でヘラブナ釣りをしていた頃が懐かしい。

    私が、弱き時に彼は傍で酒を飲んでいてくれた。
    私は、彼が臨港病院に入院中は、何度も見舞いに行った。
    昨日は、携帯で初孫の写真を嬉しそうに見せてくれた。
    彼との出会いも「王瀬の長者」のおかげなのだ。
    彼は、初演からこの劇を観ている人だ。
    「りゅうとぴあの劇は、芸術の域に達したね。」と褒めてくれた。

    信念と意志の人と語っていると、勇気が湧いて来る。
    「世の中に合わせなくてよかった。」
    「自分に正直に生きて来てよかった。」
    そんな実感をお互いが感じて、確認し合えた昨夜の宴だった。

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