サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。
-
from: クマさんさん
2012/01/19 05:37:09
icon
原点に帰る
何かを始めたい時は、行動する時だ。
人をあてにしていては、そこからは何も変わらない。
まず、自分が動き、仲間を募って行くことだ。
市民劇団の始まりは、Hさんの熱意だった。
「王瀬の長者」を再演したい。
その熱意に感化され、水と土の芸術祭の予算をもらい、
新しい脚本を書き直し、新作として上演した。
広く演劇に興味・関心のある人たちに参加してもらうために、
ワークショップ形式で4月から稽古を始めた。
その道のプロたちが演劇のいろはを指導してくれる。
そこに参加した人たちは、気づきや発見の多い体験となった。
そのワークショップで培ったことは、
演劇への想いと意欲と期待感だった。
そして、そこでつながった人たちが仲間になった。
これが市民劇団の原点だった。
誰もわがままを通すことなく、和を尊重する大人だった。
演出家のSさん、制作のKさん、代表のHさん、そして私。
その4人で理念を共有し、方向性を確認し、役割分担して会の活動を進めて来た。
開志学園高校の体育館での上演は大成功だった。
500名余りの観客と、感動の舞台。
今思っても懐かしく感じられる。
初めての舞台経験者ばかりだった。
ヒローインは、子どもの付き添いのお母さんを抜擢した。
堀川さんがすさまじく情念のこもった踊りを踊り、
子どもたちも実に素敵な演技だった。
たった1回の公演だった。
それに燃え尽き、それが全てだった。
演劇とは、こんなにも面白いものなのか。
役者とは、こんなにも心ときめくものなのか。
この舞台をきっかけに、劇団に入り、今に至っている人たちがとても多い。
舞台は、一度やったらやめられないのだ。
しかし、私、わけあって劇団を離れている。
寂しいものだが、世の中こんなもんだとも感じている。
みんなが心を一つに取り組んでいたあの再演の頃が懐かしい。
もう一度あの新鮮な想いをもった原点に帰れないものなのかと、
離れてみてつくづく感じている。
しかし、組織とは動き出すと、いろいろな思いで変わるものだ。
だから、離れて、見守ることなのだとも感じている。
今、あれだけタイトだった私は、いろいろな仕事から一切降りている。
「降りて行く生き方」そのものだ。
脱力とでも言うのだろうか、こうしてふらふらと気ままに生きていると、
そのタイトな最中には見えなかったものも、見えるようになってきた。
次の大作の第一稿がそんな最中に完結した。
この劇を上演する時は、原点に帰りたいと願っている。
コメント: 全0件