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from: クマさんさん
2012/03/17 07:21:43
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母の話を聴く
膝の痛みが治ってきたと思ったら、今度は今週は風邪をひいた。
喉の痛みと寒気を感じたが、熱が出ないのが不思議だった。
いつもぼーっと疲れた頭で暮らしていた。
そんな中での母のことだった。
妹と二人で医師の話を聴いた。
肝臓にできた癌が大きくなっていること。
現在服用している抗がん剤の癌の抑制効果については不明であること。
強い抗がん剤にすることはできるが、副作用が酷いとのこと。
その副作用の苦しみで、余命を縮めることもありうること。
食べられなくなったら、入院して点滴を受ける必要があること。
痛みについては緩和ケアは十分できること。
治療の選択は、家族の意志に任されていた。
私は、心を決めていた。
このまま母には報せずに、現在の治療を続けることに。
これ以上痛みや苦しみは与えたくはなかった。
母は、「幸せらったよ。」と、本当に最近よく話している。
寝たきりになったわけでもなく、認知症になったわけでもなく、
父を世話して、家族のために今日も家事をしてくれている。
市場にまで買い物にも行っている。
いいのだ。
これでいいのだ。
一日一日だ。
しかし、それは母に限ったことではなく、誰でもがそうなのではないだろうか。
母には、報せないことにした。
知っているのは私と妹と、叔母夫妻だけである。
それぞれ覚悟を決めて、今後のことを相談した。
しかし、私は母という人のことを想うと、
医師が言う余命を、母の生きたいという気力と、私たちの祈りとで、
何とか伸ばせるのではないかという奇跡を変に信じているのだった。
私はこんな体のために、あのお地蔵様に祈りに行っていなかった。
でも、お地蔵様は母のことを分かり、涙を流していてくださるはずだ。
私は、何をしたらよいのだろうか。
そのことを想いながら、毎晩夕食の後に母の話を聴くようにしている。
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