最近思っていること。
今日、一日だけ生きよう。ということ。
今日一日だけ、それで十分。
いや、今、この時だけ、それで十分ではないだろうか。
「先のことは、考えなくなったよ。」と、昨日先輩と笑って話した。
「この年になると、続かないよね。」とも言って笑ってしまった。

そんな私には、そんな私にふさわしい生き方はあるのではないかと想い、
探してみたら、やっぱりこれだった。
「先のことを考えない。」
「これからどうなるかで思い悩まない。」
「今日、こうして生きることを感謝する。」
ただ、それだけ。

もう一つは、菩薩の道だ。
「見過ごしにはしない。」
「自分はいらない。」
「悲しむ人の傍に居る。」
「愛しかないのじゃ。愛だけなのじゃ。」
だから、いつも笑顔で、静かに優しく生きていたい。

そんな生き方を選ぶことで、孤独は当たり前だった。
独りで生きることで、真実な生き方と繋がって行く。
言葉が向こうからやって来る。
私は、その言葉だけを信じて生きる。
人を見ない。魂に聴く。
そのために、お地蔵様にお参りに行く。

最近、お地蔵様が、私の師匠に見えて来た。
頑としてそこに存在し、ゆったりと瞳を閉じ、きりっと唇を結んでいる。
ただ、そこにしゃくじょうを持って立っているだけ。
裸足で草履を履いている。
それはこれから悲しむ人々のために、修行の旅に出るいでたちだった。

いつも変わらずそこに居る。
会いに行けば、黙って受け入れ、心でもって聴いてくれる。
「それでいい。」
そう言ってもらえることの安堵感。

お地蔵様が独りなように、私も独りであろうと願う。
いらないものはどんどん捨て去り、
残った僅かばかりのものこそが、私だったのかもしれない。

さて、久しぶりの雨だった。
今日が始まる。たった一日だけの今日である。