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from: クマさんさん
2012/11/20 06:38:29
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生まれ・変化し・消えて行く
昨夜は酒を飲みながら、物干しのベランダで雷を見ていた。
雷鳴が轟くとじっとしていられない。
食事もそこそこに駆けつける。
自然とは、かくも壮大なスペクタル・オペラなのだ。
絶えず生まれ、絶えず変化し、絶えず消えて行く。
その瞬間瞬間だけが、この世に存在する実感なのだ。
雷鳴も止まらず、流転する。
南の彼方に鳴っていたかと思うと、いつの間にか頭上で鳴っている。
そして、時が立てば彼方に消え去り、また新たなる雷鳴に驚かされる。
変わらぬものは一つもない。
それは、生まれ、それは、変化し、それは、消えて行く。
しかし、消えたからと行って無になるのではなく、
また縁が集まれば、雷として存在するのだった。
私は、私に与えられた今日一日という人生を逞しく生きればよいのだ。
今朝も布団の中で「荘子」を読んでいた。
私は、世の中でのこだわりが無くなって来た。
世の中が偉いと思い、権威だと思うものを、
そうは思わなくなってきた。
「大変だろうなぁ。辛いだろうなぁ。ご苦労なこったなぁ。」と、同情する。
欲もなくなってきた。
何だか平穏無事なこの毎日が続いてくれることが天恵なのだと想っている。
仕事があり、経済的に支えられているから、そんな呑気なことを言えるのだと叱られそうだが、
「これでいいのだ」と、思うようにしている。
それはそれは、生きているから嫌なことには出会わねばならない。
世の中は、こうしてのほほんと生きている者をいじめたくなるものだからだ。
だから、日々生きずらさを感じているが、
そこで感情をぶらさないことにしている。
「こういう情けない人なのだ。」
「こんなに相手の気持ちが分からぬ哀れな人なのだ。」
「いつも自分を一番偉いと思いたい人なのだ。」
「何を言っても仕方ないのだ。」
だから、素直に言われたことに聴き従う。
抗うことも、言い訳することも、怒ることもしない。
そうしたら、私はこの平穏な心で生きて行くことができないからだ。
突然、雷鳴が轟くこともある。
土砂降りになることもある。
何でここにとは思わないことだ。
絶えず生まれ、変化し、消えて行くものこそ、自然のあるがままの姿なのだ。
その雷に一喜一憂するのではなく、
時には泰然自若として、その雷を楽しむ境地も大切なのだと、私は思う。
いつまでもここには居ない。
いずれ去るものだ。
今朝は、こんなに風が強い朝となった。
しかし、昨夜の雷はどこにも存在しないのだ。
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