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from: クマさんさん
2013/05/01 06:00:33
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居ても居なくてもよい親父
不思議なことに、世の中にかかわらず、
世の中のために何の役にも立たない立場になって、
とてもとても孤独感に苛まれていた。
とにかく置き去りにされたような、
誰とも繋がっていないような寂しさだった。
携帯を時々見るが、メールは来てはいなかった。
私はここに生きているが、人々はその生活を全うするだけで、
気にも止められないのだろう。
私が、そうだった。
私は、大切な師である蒲水先生の所に2年以上見舞いに行っていなかった。
絵手紙を百枚以上贈ったのは昔のことだ。
私は、蒲水先生をすっかり忘れていた。
済まないことだった。
世の中の片隅でひっそりと生きる身となり、
友は私のことなんぞ忘れてしまったのだろうなぁと思いつつ、
独りぽつねんと生きていると、寂しさが増すものだった。
人を見ない。人に期待しない。人に頼らない。
まず、この自分なのだと、昨日立ち上がり大掃除をした。
家事はいい。
頭の中を空っぽにしてくれる。
工夫があり、集中があり、達成感があり、心地よい疲れがある。
どうも私は主夫に向いているのかもしれない。
待つのではなく、動くことなのだ。
世の中のこれっぽっちも役に立たない男でも、
居ても居なくてもいい親父でも、
やっぱり何かの意味があるのだと、掃除をしながら思っていた。
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