さてさて、そろそろ振り返ってみる時期が来たようだ。
大きな時代という、社会という大河の流れから身を置いて、
その岸辺からずっとこの大河の流れを見つめていた。

追い詰められているなぁ。
切羽詰っているなぁ。
みんな苦しみつつこの流れを泳ぎきろうとしているなぁ。
そして、その大河の流れに溺れかかって救助された私は、
やっぱり再びこの大河に飛び込まなければならないのだ。

あらゆるものは流れ、変化し、消えていく。
昨日そうであったことが、今日もそうであるとは限らない。
人がそうだと思い込もうとしている価値とは、
それはとても危うく、実態のないものだつた。

なのに、そのことには疑問を持たないように努力する。
言われたまま、教えられたまま、支持されたままに動こうとする。
何のために。
それは、そうしないと不安だからだ。
そうしないと集団からはみ出してしまうからだ。
大河とは、そんな流れなのだった。

岸辺からその大河を観ながら、
再びそこへ飛び込む意味を見いだせなくなってしまった。
その流れに翻弄されて生きる人生とは、いったい何なのだろうか。