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from: クマドンさん
2014/12/09 05:56:11
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父の行き場所・父の生き場所
昨夜は父の病院で病状説明と、今後のケアについての医師からの説明があった。私が夕食を食べさせようと待っていると、父が眠ったまま車いすで運ばれてきた。違う
昨夜は父の病院で病状説明と、今後のケアについての医師からの説明があった。
私が夕食を食べさせようと待っていると、父が眠ったまま車いすで運ばれてきた。
違う場所で食事を済ませたそうだ。
やっぱり車いすにはシートベルトで縛られたままだった。
父は、認知症が進んでいた。
それは、入院した10日前と比較することでよく分かる。
父の眼差しからは、父の意志や想いが感じられなくなっているからだ。
先日、突然立ち上がって転倒をした。
その時、頭を打ったのでCTで検査したそうだ。
すると既に脳自体の委縮が進んでいることも分かった。
病院での看護では、刺激もなく話すこともなくで、
老人は認知症の症状が進行する。
腎臓の機能は、15%まで落ちていた。
本来ならば人口透析のレベルなのだが、それはあえて選択しないことにした。
このまま経過観察を続け、本人の体力次第ということも分かっている。
枯れていくのをどこで看取るかだった。
自立型の父が入っていた施設には戻ることはできなかった。
昨夜、ケアマネージャーの人が来てくれたので、
契約を打ち切り、退会することを彼女には告げた。
それでは、父の行き場所はどこなのか。
この病院内にある医療型の病棟のベットはには空きがなかった。
何よりもそのベットの空きを6名の患者さんが待っているとのこと。
「Sさんは、7名目になりますが・・・。」
それでは、同じく腎臓のケアができるH病院の空きを調べてみます、
ということとなった。
「もし、そこに空きが無かったらどうなりますか・・・。」
自宅での介護は全く無理なことは、分かっていた。
例え、仕事を辞めたとしても、看護の切なさ苦しさは、予想されていた。
行き場所がないということは、生き場所がないということだ。
それは、あまりにも父には可哀想なことだった。
しかし、その本人は、認知症によって現実を理解することができなくなっている。
妹を妻だと想って、その名を呼んだという。
母もそうだったが、認知症になることで、
父は、父として生きられなくなったかもしれないが、
父には、死にゆく者の、分かれ逝く者の、孤独や苦悩や恐怖が感じられないのだ。
私たちには、その間に覚悟する時間を与えてもらえるのだった。
医師の説明を聞きながら、家族が同じ思いで理解したことは、
別れはそんなに遠い日ではないな、という厳粛な事実だった。
帰る時に、車いすに座ってぼーっとしている父に挨拶をした。
父は、私を見上げても、私が誰だか分からないようだった。
「帰るからね。また来るよ。」
以前ならば、手を挙げて、「ありがと」と、言ってくれたものだった。
「いい子にしてんよ。迷惑かけたらだめらよ」と言っても、反応はなかった。
父は、生き場所が見つかるまでは、ここが父の生き場所になった。
ここにおいてもらえることだけでも、ありがたいことだった。
これが、老いと病の現実だった。
父は、何を考え、何を想って、今日を生きることだろう。
from: wakaさん
2014/12/29 12:38:48
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きっと気持ちは通じていますよ
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