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from: クマさんさん
2015/01/27 12:23:31
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どこへ行ったらいいのだろうか。
生きて行くことは、金なのかなぁと父のことを見守りながらそう思った。
父が入所していた自立型の施設は、月に17~18万円必要だった。
それを父は、年金で賄っていた。
ただし、それでは足りないために、不足分は私たちが補てんしていた。
年金をこの額もらっていたから、父はこの施設に入所できた。
もし、父に年金が無かったとしたらだうだろう。
それでもやっぱり父はいずれかの施設に入らなくてはならなかった。
特養は百人単位で待機していると聞く。
その人たちが亡くならなければベットに空きができない。
そのうちに待機している人たちも日々年をとり、亡くなってしまう。
病気で入院したとしても、療養型の病院では、三か月が限度だった。
その期間の内に病気を治して退院するか、他の病院に転院するしか生きる道はない。
私の父は、認知症が入っている事と、腎臓が末期的な症状なので、
二つの大病院から断られた。
家族が望むことは、完治でも退院でもなく、
最後まで安心・安全に看取ってくれるところだ。
父は、そんな状態で、本当に行き場を失くしてしまった。
最後の頼みであった看取りの場の大病院も、
父はその病院には適切な患者でないと断られた。
それぞれの病院に断られた理由は、
認知症が進行していて、手がかかるということ。
透析などの高額な医療費を使う患者ではないこと。
投薬による治療を行っているので、医療的に適さない病院であること。
つまり、父はどこの病院でも門前払いの状態なのだ。
最後の頼みの病院から断りの電話があった時には、
何だか父が可哀想で涙が出たものだった。
「そこを何とか。とにかく父には安心して息を引き取れる場所が必要なんです。」
それは、重々相手方の病院も承知のことだった。
失意の中で、現在入院している病院のケースワーカーさんに相談した。
「目途が立つまで、こちらの病院で面倒をみます。」
ありがたい言葉だった。
しかし、一日5000円の個室しか父は入る部屋はなかった。
一か月の部屋代だけでも15万円だ。
本当に、生き延びることは、お金がかかることなのだと、
父を見ていて改めてそう感じた。
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