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from: クマドンさん
2016/03/16 05:50:21
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電波時計は教える
私の目覚まし時計は、電波時計。
この時計は、私が目覚める時刻の5時少し前に機能する。
「修正しなさい」と、電波をキャッチして動き出す。
秒針がぐるぐると回りだし、いったい何時なのか分からなくなる。
いつもは困ったものだと呆れてしまうが、
ふと、今朝はああそうかと、合点した。
そうなんだ。
人もこうして毎日決まった時刻に、天からの電波をキャッチして、
遅れたり早くなったりしてしまった心の時刻を修正する必要があるのではないか。
ああそうだったなぁと、
再び見失っていた原点に戻される時間とでもいうのだろうか。
そんな電波をキャッチすることは、
生きるにとっては、とても大事な機能なんだと、はたと気付いた。
すると、確かにどうでもいいことばかり書いている私だが、
書かされている私がここに居るように、
何だか私の内から湧いてくる、この自分の言葉をここで表現しているこの時間は、
この電波時計の修正の時間となっていると、今は感じる。
生きるを考えることは、日常のジェットコースターの中ではなかなか難しい。
次々と目の前に向こうからやって来ることと向き合い、無心で対処する。
そんなこんなでへとへとになって1日を終える。
そんなことをしている内に、やっぱり心の時計はおかしくなっていく。
振り返り、見直し、修正していないからだろう。
リセットという言葉がある。
私の電波時計の目覚ましは、ある時刻になるとちゃんとリセットされる。
そのリセットされた正確な時刻から始められる。
そして、この精密な機械である時計ですら知っている。
生きていれば、動いていれば、きっとどこかで狂いや間違いが生ずることを。
そのことは生まれた時から既に想定内のことなんだ。
そのために、ちゃんとリセットする機能と機会が設定されている。
そして、その決められた時刻になると、無心にただ秒針がぐるぐると回るだけ。
私のこの手術と入院とヘルニアとは、
こんな私にとっては、原点回帰のリセットの時間と機会であると、今は思う。
走ることも、山に登ることも、自転車に乗ることや、泳ぐこともできない。
やりたいことができない状態になったとき、
池田晶子さんが言ったように、
世界の半分の今までは見えなかった病気の人たちに会うことができた。
「病気を知らない人には襞がない」とは、ある作家の言葉らしい。
健康な人は、病人を知らない。
しかし、病人は、健康な人を知っている。
私は、このリセットのおかげで、ちっぽけで取りに足りない自分と出会った。
そして、池田さんの言っていた、世界の半分の人になり、健康な人を見た。
確かに、ここでは「いのち」のリセットが行われた。
しかし、そのことに対して不平不満を言っていたら、
きっとそのリセットは行われなかっただろうとも私は想う。
人生、諦めることと、受け入れることは、大事な生きるの態度だった。
「これでいいのだ」と、どんな状況であろうとも自分に言ってやれることは、
やっぱりこれも、池田さんの言うように、
「優れた魂」だけにできる生き方なのだろう。
「私は、諦めたよ。」
「私は、こうなってよかったよ。」
そう自分でつぶやくことで、心がすっと軽くなる。
私の魂の秒針がぐるぐると回り始め、気付いたら真っ直ぐに立っていたりする。
バカボンのパパの名言「これで、いいのだ」は、
私のように愚かな人には、
ちゃんとリセットするための大事な言葉なんだよと、
きっと天が教えてくださっていることなんだ。
リセットすためには、人は災難と試練とに会わねばならない。
まず、今日1日だけでもここから始めようと想っている。
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