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from: クマドンさん
2016/06/30 06:16:59
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野菜を育てる人
さてさて、庭の草花や野菜の栽培を愛する人が居てくれる。
それはそれはありがたいことで、
その人とならどんどん話が盛り上がる。
同好の士というだけでなく、まず夢中になって話していると、
まるで同志となるようだ。
先日、アグリパークに行って来た。
子どもたちに農業に触れてもらい、体験させるための施設だ。
そこには、田んぼを改良した広大な畑があり、
牛舎では乳牛を飼い、搾乳体験や餌やり体験ができる。
体験棟では、ピザづくりが親子で体験できる。
私は、その畑に行き、畑を管理している職員さんと話ながら、
何と野菜を育てている人たちとは、愛情豊かな人たちなのかと感動だった。
ミニトマトの話を二人でしていた。
トマトの甘味はどうやったら出せるのか。
どこまで背丈を伸ばせるのか。
肥料は何をどれくらいやったらよいのか。
お互いにいろいろと失敗しながら、試行錯誤しているので話は尽きなかった。
場所は違っていても同じ作物を育てている者同士。
何だか初対面の気がしない。
キュウリは私の畑では深緑の多いな葉がたくさん茂っている。
昨日は20本のキュウリの収穫だった。
私はこの畑の管理を委託されている農家の親父さんと話をした。
キュウリはどのくらいの大きさが収穫の時期なのか。
枝別れをどのようにさせ、どこでその伸び放題になりやすい枝を切るのか。
どうして曲がったり、変形したりするキュウリが育つのか。
親父さんは、笑顔で、分かりやすく教えてくれた。
私は、次々と質問をした。
きっと施設の職員の人は、私のことを不思議に思ったかもしれなかった。
私は、そんな話を夢中でしながら、
この15年以上の畑人生がまんざらでもなかったなぁと想えるようになった。
「やって来てよかった」それが、実感だった。
ある時から、突然、畑人生は始まった。
最初は興味関心から、見様見真似の試みだった。
そして、初心者の私には、それは失敗の連続だった。
一度失敗すると、そのシーズンはその失敗を取り戻せない。
だから、次の年にはどうすればよいのかを、作物に問うた。
また、その失敗を携えて農業の先生である、
農家のじいちゃん、ばあちゃんを訪ねた。
すると、野菜を育てる知恵が満載に溢れていることがよくよく分かった。
その知恵は、長年の経験で、作物から伝授されたものばかりだ。
そこに、じいちゃんやばあちゃんの経験知からの工夫も加えらている。
「そうか。そうだったんだ」と、ガッテンがいき、腑に落ちる話ばかりだ。
私は、そんな話が聞きたくて、畑の傍を歩くとき、農家の人に声をかける。
葉っぱを観ると大体の野菜の名前は分かるようになった。
そしたら、それを育てている名人に聴くことが一番手っ取り早い話だった。
そして、分かったことがある。
それは、笑顔の温かいじいちゃん、ばあちゃんの育てた野菜は元気だということだ。
不思議なことだが、やっぱり畑の作物も人柄によって育ちが違う。
そして、毎日毎日、畑に通い、手間をかけている人の畑の作物は育つということ。
何よりも愛情深く、作物の成長を見守り、せっせと雑草をとり、肥料をやる。
そんな愛情と手間暇とを惜しまない人の育てた野菜は、
本当によく育っている。
畑を観ると、育てている人の人柄が分かる。
私が失敗だらけの畑人生で気付いたことは、このことだった。
昔、じいちゃんから教えてもらって、今でも忠実に守っていることがある。
それは、「畑に毎日足音を聴かせる」ことだ。
そうすると、本当に畑の野菜たちは安心して、すくすくと育っていく。
けっして目には見えないが、その不思議は存在している。
その不思議は、その畑で育つ野菜を観れば一目瞭然の事実なんだぁ。-
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