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from: クマドンさん
2016/08/25 07:04:20
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特別支援とは、私が変わること
みんな本当は特別支援なんだなぁと、研修会のたびに考える。
そして、この支援とは、障害のある人たちだけの支援ではなく、
私たちの周りに暮らす人たち、そして、家族一人一人に対する支援なんだと、
いつも私は考える。
先日、視覚障害者の人が、盲導犬と一緒に駅のホームから転落して亡くなった。
本当に痛ましい事故だったが、もし、この時誰かが声をかけていたら、
こんな悲惨な事故は起きなかったと、私は想う。
満員のホームを白状をつき、盲導犬と一緒に歩いている人がいる。
それもホームの点字ブロックの上を、線路に落ちるすれすれを歩いている。
その人の存在に気付いた人は、きっとたくさんその場には居たと想う。
でも、「何か手助けしましょうか」と、
自分から声を出し、手を貸す人が居なかった。
そして、彼は誤って線路に転落して、亡くなってしまったのだった。
「私が、言わなくても誰かが声をかけてくれるさ。」
「何だか心配だけど、どうやって声をかけてあげたらいいのかな。」
「手伝ってあげたいけれど、次の電車に乗らないと遅刻するしな。」
「手伝うのはいいけれど、何だか恥ずかしいなぁ。」
私も経験があるが、その瞬間、人は、こんなことを考えて躊躇するものだった。
その内に、「何とかなるさ。」「きっと誰かがやってくれるさ」と、
その場を離れて、その人の存在をすっかり忘れて、
自分の日常生活にシフトを戻す。
でも、もし誰か一人が声をかけ、彼の手を自分の肘に添えて、
ゆっくりと声をかけながら彼のことを導いていたら、
彼は、きっと今日も自分の日常の中で、
みんなと同じように生活できたはずだった。
私は、公共の場所やバスや電車等の乗り物で、
そうした障害のある人が困っているようだったら、
私から声をかけるようにしている。
先日も視覚障害の老婦人がバスのステップに足をかけて難儀していたので、
「ここに段がありますよ」と、声をかけてその人の左腕をとった。
すると、乗客の一人の中年の婦人が素早く歩み寄って来て、
その人の杖を持った右腕をとりながら、
「大丈夫ですか。もう一段ありますよ」と、声をかけた。
私は、何だかとてもすがすがしい気持ちになって、バスに乗った。
今、求められている特別支援とは、この言葉かけと手助けと連携なんだ。
その支援の場は、特別な特殊な場所ではなくて、
私たちの日常生活の行動範囲の中にその場所は随所に存在しているはずだった。
大きな荷物を抱えてバスに乗車しようとしているお年寄りに、
「持ちましょうか」と、声をかける。
満員のバスだったら、目の前にお年寄りが居たら、
「どうぞ」でもいいし、黙って席を譲ればいい。
街中で白状をついた人が立ち止まっていたら、
「何かお困りですか」と、声をかける。
もし、認知症かなぁと心配なお年寄りに出会ったら、
ついて行って声をかけてあげる。
何だかこうした親切と呼ばれて尊ばれていたことが、
今は、余計なおせっかいと言われて、迷惑をかけてしまうのではと、
遠慮して、はばかられるようになってしまったみたいだった。
私は、そうすることにしている。
周りの人たちなんかどうでも関係ないではないかと思っている。
まず、目の前の困っている人を手助けすることが優先だからだ。
声をかけることなんか、恥ずかしいことではない。
困っている人が居たら、それは人として当たり前のことだからだ。
「何かお困りですか」
「私にお手伝いできることはありませんか」
それでいいと、私は思っている。
しかし、特別支援教育では、インクルーシブ教育と言いながら、
この言葉と態度とを教えてはいなかった。
それは、特別支援教育の哲学でもあり、生き方でもあった。
「困っている人が居たら、傍に居る人は誰でも助ける。」
それは障害のある人だけではなく、老人や、病人や、心病む人や、弱き隣人誰でもだ。
「彼、彼女は、私なんだ。」
そうした共感的な想いを独り独りの魂に育てることも、
特別支援教育では大事なことだった。
その人は、変われない。だから、私たちが、変わる。
特別支援教育とは、私たちがどう生き方を変えられるかの教育であるのに、
そのことを明確に言わない社会であるから、
いっこうに社会の中で困り感を感じ、孤立して、
命まで落としてしまう人がなくならない。
その視点を180度変えことの大切さを教えてくれる本物の先生は、
いないものだろうかと、法律とノウハウの話ばかりのつまらない講義を聴いて、
「そんな話はもういいよ」と、抗議したかった私だった。-
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