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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2016/09/19 05:35:07

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    祭りの後

    祭りがらみで、もう一つ。
    本祭りの朝、長男が一番太鼓に出てくれた。
    その時に、祭りの祝儀をOさんに渡すことを彼に頼んだ。
    祝儀をもらった家の前で、木遣りを歌い、神輿をもんでもらえるからだ。
    私は、そのつもりで自宅で待っていたら、何と神輿が通り過ぎて行った。
    わけがわからなかった。
    そして、気付いた。
    彼はまだ祝儀をOさんに渡していないのではないかと。

    電話した。
    なかなか出なかった。
    近所の家の前で酒を飲みながらの小休止だった。
    今なら間に合う。
    二回目の電話で彼が出た。
    「何やってんだ。早く帰って来い。祝儀を渡せ。」
    怒鳴ることもなかったのに、その一刻を争う事態に沸点だった。

    彼は、俊足で駆けつけ、小休止のOさんに祝儀を渡し、
    神輿は腰をあげたら我が家まで引き返してくれた。
    「間に会った」
    玄関前の門の下で私と長男とは並んで木遣りを在り難く聴いた。
    ほっとした。
    祭りに参加できなかった私だった。
    何とも情けないとも、どうしたんだとも想われているだろう。

    こんな事情だとは、私からは言う機会もない。
    だから、せめて少しだけの協力だった。

    雨にすっかりと濡れながら、今回初めて参加のKさんが法被を着てそこに居た。
    飛び込みセールスの結果だった。
    とにかく雨のためもあるが、子どもたちが激減しているその現状の中で、
    ご近所の新参Kさんの参加は嬉しいことだった。
    この年寄町内会にここ数年で新たに4件もの若い家族が引っ越して来た。
    この人たちにとってもここは終の棲家となる場所である。
    ただ引っ越した場所を、自分たちの生活の地域とするためには、
    どこかで誰かがコーディネートすることが求められている。

    人は、自分から繋がらない。
    また、繋がろうと言う発想は今の時代希薄になってきていると感じている。
    だから、地域社会にはおせっかいな「やりてばばぁ」が必要なんだ。
    男と女とを繋げてめでたく華燭の典をさせ、子孫を残せるようになったのも、
    昔はこの「やりてばばぁ」のおかげさまである場合も多かったはずだ。

    祭りがあるとは、そんな地域社会にとっては、大きな強みだった。
    これに対しても地域の人たちには甚だしい温度差が存在しているが、
    それはそれとして構わずに推し進めばそれでいいと、私は思っている。
    祭りをきっかけとして、この若者たちとの繋がりを創りだす。
    これも、祭りがらみのエピソードの1つだった。

    私は、太鼓の音が聴こえる度に、表に出て、祭りの行列を見に行った。
    「何しに来たんだ」と、冷たく誰からも相手にされずとも、
    何だか祭りが気になるからだった。
    この性分は、仕方ないと、自分でも諦めている。
    一番太鼓に兄ちゃんであるKさんが帰って来ていた。
    長男もすっかりと青年の顔と体つきで太鼓を懸命に叩いていた。

    そこに居られないことの寂しさ。
    かかわる人たちの輪の外に居ることの孤独感。
    そんな気持ちを傘をさして祭りを観ながらひしひしと感じていた。

    神明神社の出店が、昔の十分の一になっていた。
    すかすかだったし、親子連れやカップルも子どもたちの姿すらそこにはなかった。
    パラパラと飲食の出店があっても、子どもたちには魅力はないだろうと想われた。
    あの祭りのときめきや、興奮がここには感じられなかった。
    何とも寂しい祭りに変わったものだ。
    このままでは、山ノ下祭りに出店は一軒もなくなってしまうのではないか。
    そんな危機感を神社や氏子の皆さんは感じているのだろうか。
    衰退する力に対しても、てこ入れを行うことも地域の人たちの仕事だった。

    それにしてもだ。
    変わらねばならないものは、私だなぁと。
    私のこの祭りがらみの情けない顛末を観て、
    改めてそう想った。

    本当にありがたいことは、親父としてここに置いてくれている家族が、
    こうしてここにいてくださるということなんだ。

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