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from: クマドンさん
2016/10/12 06:17:58
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感じて動くだけ
「触処生涯分に随いて足る」 道元
身体は、自然だ。
そのまんまで、自然そのもの。
どうして私は自然を自分の外に求めていたのだろうか。
お腹のこの穴は、私の身体が自然なことを教えてくれた。
夜中に夢を見ながら、お腹を触ったら、
あれっと感じた。
かさぶたになっていた。
あれだけ大きかった穴が、周りからだんだん縮まり、
とうとうかさぶたをはって、閉じていたのだ。
そのささくれだった、かさかさのかさぶたに触った。
いつも擦り傷のかさぶたをはがして、血を流すことが多かった私。
どうしてもこのかさぶたをはがすという衝動に負けてしまう。
しかし、今回は、それを止めた。
やっとここまで閉じてくれたかさぶただった。
あの時、医師には不安で、何度も聴いた。
「この穴は、これからどうなるのですか」と。
医師は、穴の底で死んだ肉芽をピンセットでとりながら、
「大丈夫ですよ。肉が盛り上がって塞がりますよ」と言った。
信じられなかった。
私は、その大穴を開けたまま、温泉には行けなかった。
妻でも驚いたその穴を、見ず知らずの人に見せるわけにもいかなかったからだ。
ところが、月日が経つうちに、その穴は少しずつ小さくなって行った。
いつしか、指が入らない小ささになった。
あれだけ浸出液が出ていて、一日三度も厚いガーゼを替えていたのに、
今では、かさぶたをはって、快癒に近づいている。
私の不安など必要もなかった。
ただ、身体の自然そのものに委ねて、のほほんとしていればよかったのだ。
不思議で、生きる。
不思議だから、生きられる。
思ったり、議論したり、疑ったりしない。
ただ、不思議だなぁと、感じていればそれだけでいい。
身体は、そんな当たり前をおろおろとして生きている私に教えてくれた。
ああそうか。
その時、私は、やっと分かった。
自然とは、この身体のことではないかと。
この身体が感ずるままに、ただ日々を生きればそれでいいんだと。
私が何とかするのではない。
自然なる身体がなんとかしてくださるんだ。
それならば、ガッテンだ。
あっちばかり見ていたが、本当はここにあったんだ。
触れるところ、今あるそのまま、今、ここに、
ただ感じて動いているだけ。
すると、大事なことが身体そのものから教えてもらえる。
感じて動く。
不思議に働く。
そのことこそ、仏の道そのものだったと、この身体が教えてくれた。
後は、本当は、楽なことなんだ。-
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