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from: クマドンさん
2017/07/28 08:55:10
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でも、出てきてくれると・・・・
大事な大事な銀行の印鑑を失くしてしまった。
先月、ある口座に講習料を振り込むために、
職場にR金の人に来てもらい、振り込みの手続きをした。
その時、この印鑑を使った。
普段はキャッシュカードなので、印鑑は必要はない。
しかし、大金を動かす時には、必要になる。
自分にも言って聞かせておいた。
「これはとても大事な印鑑だから、絶対なくせないよ」と。
だから、職場に持って行くときは、
リュックのポケットを何度も確認して持参した。
それなのに、その印鑑を押してから、
それをどうしたのか全く記憶がないのだった。
私は、ずっとその印鑑のことすら忘れ去っていた。
ところが、一昨日のことだ。
何年振りかで机の引き出しの整理をした。
そして、あるべきはずの場所に印鑑がないことに気付いた。
「がーーーーん」だった。
「職場の引き出しに置き忘れたのかも・・・・」と、一縷の望みだった。
しかし、翌日引き出しを確かめてみると、やっぱり無かった。
つまり、その印鑑そのものが、すっかりと消えてしまったということだった。
そして、そのことについての片鱗すらも記憶していない私だった。
大事な物だと意識していたその物を紛失してしまう。
そのことを無意識でやっていた私自身が、何だか怖く、哀しくなってしまった。
きっと今でもそのケースに入った印鑑は、どこかに存在しているはずだ。
とても身近なところに置かれてあるのかもしれない。
しかし、それがどこにあるのかは、全く心当たりがないのだ。
時々、こういうことが私には起きる。
それは、何気なく、無意識に行動した時だった。
すーっと動いて、ぱっと処理する。
そして、すーと通り過ぎて、すっかりと忘れる。
意識を呼び起こし、確認すればそんなことはない。
もっと言えば、その置き場所を手帳にメモすればなお安全だ。
しかし、この時は、きっと作業が終わったので、
無意識にこの印鑑のケースを処理したのだと、今は想う。
失った印鑑。
しかし、ものは考えようで、ここで気付いてよかったと想う。
私の無意識での行動パターンも確認できた。その時が、危ないんだ。
いつも、「これは、ここ」「次は、これ」と声に出しての確認が必要だ。
それから、大事な物をしまい忘れないための記録もだ。
次に、この印鑑が必要になる前に、
新たな印鑑での証明ができる手続きを早めにすることだ。
そんな切り替えが、やっと私もできるようになった。
以前ならば、後悔して、嘆き、自分をずっと責めていたようだ。
しかし、そうしたところで、なくなった印鑑は戻って来るわけではない。
そんな印鑑にこだわることより、
新たな契約の手続きをした方が、すーっとするはず。
全ての物はいずれ無くなる。
それが物としてここに存在することの運命だった。
探すことは止める。感情的になることも無駄だ。
心をその無くなった印鑑ケースに留めず、そこを離れる。
何のことはない。
気付く前の元の状態に心を戻すだけでいい。
「何もなかった」
感情は入れない。後悔はいらない。自分は責めない。ただ受け入れる。
次に、具体的に身体を動かす。
銀行に行き、窓口に立ち、窮状を説明する。
それではこれにと、用紙を渡され、そこに新たな印鑑を押して、差し出す。
それで完了だ。
「どうして・・・」も「何で・・・・」も、いらないんだな。
こんなことに気付くまで、60年間もかかってしまった。
そのことで、今、ここでは、何も困ってはいないのだから、
そんならそこで悩むよりか、すーっとスルーして次なる一手を使うことだ。
体験を通して自得する。
この印鑑ケースのおかげで、私は大事なことを自得した。
そして、次にこのような立場に置かれたら、この動きを応用する。
そして、また深く自得する。
トラブルは、チャンスだ。「トラチャンだ」と、よく言われた。
本当にそうだと想う。
頭の中ではこうすればいいと想っていても、
ままならないのが人間その人だ。
でも、体験を通して自得したものは、身体に沁みるから、決して忘れない。
失敗の多過ぎる私とは、自得したことの多過ぎる私でもある。
失敗とは、在り難い自得のチャンスなんだ。
印鑑さん、なくなってくれてありがとう。
追伸:でも、出てきてくれると、もっと嬉しいよ。(泣)-
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