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from: クマドンさん
2017/09/20 06:16:57
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当たり前を見つめる。
みんな当たり前のことを忘れて日々を暮らしている。
人は、老いるものだ。
人は、弱るものだ。
人は、明日おも分からないものだ。
人は、いつか必ず死ぬものだ。
そんな無常迅速。諸行無常が、この世の常なんだと、そのことを。
80歳・84歳・87歳の叔母たちと語り合った。
ああ、やっぱり行く道だなぁと、感じた。
叔母たちに語った。
「生きてみないと分からないことがいっぱいあるよね」
「きっとおばちゃんたちには、そのことの意味が分かっていると想うよ」
「だから、今、ここを、げつばたと迷いの中で生きている若者に」
「おばちゃんたちの経験智が必要なんだなぁ」と。
長く生きている。
それだけで尊いことだと、私は感ずる。
ここで苦しみと哀しみと、多くの愛する人との別れを経験し、
それでも、そのどん底からまた立ち上がり、
こうして80歳まで生きている。
そのこととは、人として、とてもとても尊いことでないだろうか。
だから、語ってもらいたい。
「生きるて何かを」
「人は、どう生きたら幸せなのか」を。
しかし、みんなそれぞれに、悩みを抱え、人には言えない悲しみも罪もある。
人とは、そうやって生きているものではないだろうか。
T叔母が、姉妹のS叔母に対する「妬み」から抜けられないで苦しんでいた。
お互いの子どものことを比べると、何だか「羨ましく」「妬ましく」もある。
どうしてもその気持ちから抜けられず、この年まで生きて来た。
でも、その「妬み」は、自分が勝手に創りだしていることに、
彼女は気付かなかった。
S叔母の家にも、みんなの家と同じような苦しみや、悩みが在った。
それなのに、T叔母は、たったその一面だけを観て、自分のことを卑下してきた。
ああ、比べるって、こんなにもつまらなく、人を不幸にすることなんだな。
テーブルの上に、マヨネーズととんかつソースが置かれてあった。
「おばちゃん、このマヨネーズとソースって、どっちが偉いん?」
例えば、同じマヨネーズならば、メーカーによって味が違い、好みが違う。
だから、比べることや、選択することもできるだろうが、
それは、その人にとっての相対的な評価に過ぎない。
マヨネーズはマヨネーズであり。
ソースはソースなんだ。
S叔母が、T叔母を逆に「妬んでいる」ことをT叔母は感じていない。
自分の置かれているどんな状況でも、
それを与えられた大事な幸せなのだと味わうことがなければ、
きっといつまでも、あっちを妬み、こっちを妬み、
我が人生の哀れさと不幸せを想い、どんよりと暗く生きることになってしまう。
人と比べる。
人を羨む。
人を妬む。
まさにそれこそ、自分自身を焼き尽くす煩悩の炎そのものだ。
「叔母ちゃん、みんな独りで生きているよ」だ。
人は、独りで生きている。
これも、日々の私たちの人生そのものだ。
二人の人は、1人も居ない。
みんな独りぼっちでここに在る。
だから、その哀しみの中を生き抜きながら、
支え合うことが大事なのではないだろうかと、そう想う。
人は、老いる。
人は、病になる。
人は、弱る。
人は、独りだ。
人は、いつか必ず死ぬ。
だからこそ、そんな「妬み」何かではなく、
もっと日々の、この今、ここを、細やかな喜びを感じつつ、
味わって生きていること、それしかないのではないかと、想えるようになった。
私が、介護職を目指そうと想ったのは、そんな気付きがきっかけだった。
人に腹を立てたり、怒ったり、妬んだり、羨んだり、馬鹿にしたり、否定したり、
そんな暇は、人にはもう与えられていないんだ。
そんな無意味なことにとらわれて、自分自身を焼き続けることはない。
まず、今を楽しもう。
まず、今を受け入れよう。
そして、やりたいことを見つけて、それに励もう、楽しもう。
「クマさん、どうしてそんな気持ちになれたんで?」
「それは、やっぱりあの手術で一回生き死にをやってしまったからかな」
「あの病院と自宅療養の生活から、やっと見つけた生き方がこれだったな」
その人の当たり前をじっと見つめる。
そこから始める。
じたばたしない。
もし、私のようにじたばたしそうになったら、それもよしと許してやる。
すると、また、いつか、鎮静する。
忘れる。
ああ、あんなこともぁったなぁと、振り返る。
その当たり前のど真ん中をただ生きる。-
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