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from: クマドンさん
2018/01/16 05:59:42
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雀と飯粒
日曜日、りゅうとで東京交響楽団のコンサートだった。
夕方の5時からだったので、4時半に白山公園で、
ハイボールを飲み、軽くお握りを食べることにした。
いつもの東屋が、雪の中だった。
それをこざいて道をつけ、いつものベンチに落ち着いた。
池の水はしがこで白く、目の前の景色は、雪国の日本庭園だった。
この公園は、明治時代日本で初めて創られた公園であると聞いている。
しかし、こんなにもこんもりと雪に覆われた年も珍しいことだと写真に撮った。
すると、一羽の小雀が、飛び込んできた。
雪の上に立ち、寒さなのか小さな羽を震わせて、
ちょんちょんと雪の上を跳んで、餌を探していた。
私は、食べていたお握りから、数粒の飯粒を箸でつまんで、雀に投げた。
すると、ちょっとくちばしにはさみ、飛んで行った。
ひょいとみると、まだそこには、数羽の雀。
私は、この雀たちにも同じように、飯粒をやった。
やっぱり、ちょんとくちばしにはさみ、飛んで行った。
しかし、そんなことをやっている内に、
何やら様子が変わって来たのだ。
数羽だった雀が、いつの間にか十数羽になっていた。
みんな同じで、私から飯粒をもらえるだろうと待っている。
勇気のある雀は、催促をするように、私の足元までやって来た。
すると、その向こうには、大きな真っ黒なカラス。
やはり、少し距離を置きながら、雪の上でじっとしている。
雀たちの様子に、なにやらできることなら、自分もあやかりたい。
いやいや、この雀たちの上前をはねようという魂胆ありありの様子だった。
そして、カラスがいつの間にか、二羽になっていた。
そしたら、雀の数も、どんどん増えていることに、私は気付いた。
気付いたら、私は、飢えた雀とカラスに囲まれていたのだった。
何だか、急に、恐ろしさを感じた。
恐怖というものだ。
このまま、私が飯粒を与え続けていたどうなったことだろうか。
今、ここで、想像してもぞっとする。
私は、そそくさとお握りを食べ終わり、
その東屋を後にした。
またまた深い雪をこざきながら・・・・。
ただ、それだけの話だ。-
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