新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

親父たちよ

親父たちよ>掲示板

公開 メンバー数:62人

チャットに入る

サークル内の発言を検索する

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

  • from: クマドンさん

    2018/03/13 06:15:06

    icon

    風景と一続きに。

    さてさて、土日のきりんざん温泉「福泉」は、
    4年前だったかに、宿泊した宿だった。
    予約した本人が、そのことを忘れていたらしい。
    宿の玄関に到着したら、
    「あれっ、この宿に来たことあるね」とは、妻だった。
    彼女は、そのことを忘れての予約だった。

    この宿は、「絵を描きたくなる」ほどの風景の宿だった。
    二階の部屋からは、雄大な阿賀川の流れだった。
    そして、早春のまだ雪を遺した雄大な山々をその背景に置いてある。
    それはまさに山水画の構図そのものだ。
    自然そのものが、絵画となる。
    私は、縁にある椅子に座って、
    ずっとずっとその風景を観ていた。

    鴨が水辺で餌をとって遊んでいる。
    中州にはアオサギか二匹、詐欺をしている。じっとしている。動かない。
    鵜だろうか、大きな羽を広げて川面を横切る。
    自然なるものを、飽かずに眺める。
    これって、とてもとても贅沢な時間ではないだろうか。

    ふと、その時、気付いた。
    私の心は、私の想いは、私の身体は、
    あの4年前の私では全く無いということに。
    今、ここに、やっと落ち着いた。
    ここに、戻れた。
    そんな不思議な安堵感と安らぎとを感じた。

    何もしなくてもいい。
    何も求めなくてもいい。
    ここに居よう。

    そんな落ち着きだったかも知れない。
    この風景は、変わらずに、ここに変わり続けて存在している。
    季節によって、天候によって、日々、刻々だ。
    それでも、ここは、このまま、太古の昔から何も変わらず、
    そのあるがままに、あるだけだ。

    それに向かう。私が随分と変わった。
    というよりか、ここに少し近づいたのかもしれないと感じた。
    かっては、私は、あのサギにはなれなかったが、
    今は、あのサギの想いが、私の想いのようにも感じられる。
    じっとして餌である魚を待つサギ。
    本当は、それでいかったのではないだろうか。

    欲望があった。
    心穏やかではなかった。
    時には、心、ここに在らずでもあった。
    その最中には、そうであるとは、自覚しない。
    その愚かさには、愚かであるから気付かない。
    でも、自然は、自然のまま、そのままにここに在った。

    疾風怒濤を経た。
    生きる死ぬをやっちまった。
    それでも生かされ、赦され、今、ここだ。
    そんな私の人生の大波・小波に全く関せず、
    この風景は、風景のまま。

    廬山は煙雨 浙江は潮 だった。
    やっぱりそっちの方が、本当だな。
    私は、私すらもあてにできないと想っている。
    やっつけられて、よくよく分かった。
    自分なんか、全くあてにもならないしろものだった。

    それでも、その事に気付いて、はっとして、何かに還った。
    だから、今、ここに、落ち着いて居られる。
    何もしないのではなく、
    何もしなくてもいいんだ。
    することばかりを、生きることの目的だと思い違いをしてきたようだ。
    何もしなくても、生かされる。

    その生かされている、今、ここに、
    「いかったなぁ。いれでいい」と、納得、納得。

    あの冬枯れの樹木の上で巣作りをしようとしている鵜たちは、
    何も想わずに、何も悩まず、何もくよくよしないで、
    そこに生かされている。
    心は、いらないかな。
    無心とは、きっとみんな一つの素通し、一続きなんだろうなぁ。

    その一つが、ここにあった。
    あれや、これやではなく、
    みんな一つずつであっても、みんなの1つだ。

    さてさて、最近は、鳥たちに教えられる。
    庭にやって来るヒヨドリが、
    本当に無心にミカンをついばんでいる。
    それに、なりたいものだ。

    定点に戻ったら、そのことに改めて気付かせられた。
    やっぱり、向かい合うのは、自然こそだな。

    • サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0
    • サークルで活動するには参加が必要です。
      「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
      ※参加を制限しているサークルもあります。

      閉じる

    • 0

    icon拍手者リスト

コメント: 全0件