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from: クマドンさん
2018/03/28 06:26:54
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息で、生きる
いやぁ、眠った、眠った。
こんなにも人は、眠り続けることができるのだろうか。
前夜、送別会だった。
「これは一つの区切りです。これからやっと自分の人生のような気がします」
そんなことをみんなに語った。
ここから何かが始まる。
いや、ここから何かを始めたい。
そんな気持ちで、思う存分酒を飲んだ、飲んだ。
目覚めなかった。
身体が鉛のようにだるかった。
とうとう肝臓に来てしまったのかと、少し心配になった。
何も本日の予定はない。
眠ろう。眠ろう。眠ることだけをしよう。
9時に起きて朝食を食べた後、また布団に潜った。
次に目覚めた時刻は、午後の2時をとっくに過ぎていた。
水を飲んだ。
そして、テレビを観た。
証人喚問だった。
彼の職業は、無職だった。
私と、同じだなぁと、何だか妙に共感が生まれた。
彼は、彼なりに、自分の職務をやりきったのだろう。
せっぱつまって、とにかく乗り切るために、禁じ手を行った。
何だかどこかで同情する私だった。
これからは、こんな日々が続くのだろうなぁと、ふと感じた。
何も予定が無い。
誰とも会わない。
身体の具合が悪いのでずっと眠っている。
そして、刻々と歳をとる。老いて行く。
本当に一日一日の意味や価値を、
どこかで求めている私がいた。
「こんな生活では、駄目だよ」と、自分自身に言っていたりする。
でも、私は、頭の言うことよりか、
身体の言うことを聴くようしている。
身体から休もうのサインが出たら、それに聴き随う。
無理をしないだけ、大人になったような気がする。
何もしない。
何もやらない。
そこでのほほんと、のんびりと生きる。
ヒヨドリがやって来る。
ぽつんと餌の在る皿の上に止まり、
無心にミカンをついばんでいる。
今も、こうして鳴いて、朝の到来を告げている。
彼は、私の友達だ。
久しぶりに友から、メールが届いていた。
「ご退職おめでとうございます」だった。
嬉しかったな。
何だかあることから、疎遠になってしまった彼とは、
腐れ縁だよと、よくよく飲んで語り合った。
しかし、どうしてかあることからちぐはぐとなり、
何だかメールすることも遠慮していた。
そんな友からのメールが、何よりも嬉しかった。
人は、想いによって生かされている。
発願があれば生きられる。
自分のことではなく、人のことを先にして、
その人の幸せを願う。祈る。
その時、願われた人だけでなく、
願った私自身も救われる。
それでは、私は、どれだけのひとに発願をしているだろうか。
どれだけの人のために日々祈っているだろうか。
それを、これからは続けていく日々となりたいと想う。
「念」という意味を教えてもらった。
「今」の「心」と書いて、「念」と読む。
そのことが「マインドフルネス」なんだそうだ。
頭で考えない。
頭で考えたことや、欲によって支配されない。
昨日のことは、悔やまない。
明日のことは、思い煩わない。
ただ今、ここを感じて生きる。
「息」とは、「自分」の「心」だ。
「自ずから」の「心」だ。
ここに自然としての私が生かされている感覚が存在する。
まず、この「息」を意識して、感ずることだ。
すると、吸う息、吐く息に集中しているだけで、
いつの間にか頭が空っぽになる。
心そのものが落ち着いて来る。
思い煩っていたことを忘れる自分。
その息を吸って、吐いてのただの繰り返し。
そこに、迷わない。そこだけに生きる。時間を使う。
感念する。
閑念する。
そのマインドフルネスで、ただ生きる。息をする。
きっとそれでいいんだと、私が想えるようになったら、
何もない。何もしない。何もやらない。
その一日が、深く深く幸せを感じられる一日となるはず。
今、ここに、朝日を浴びて生きていることを、感謝しよう。-
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