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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2018/09/17 09:39:20

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    太鼓・太鼓・太鼓

    怒濤のような二日間。
    山の下祭りでの太鼓・太鼓だった。
    何だか自由になれた気がした。
    春祭りの時からそうなった。
    空を見上げ、雲を見ながら太鼓を叩く。
    この音は、どこか来るのか。
    この音は、ここにあるな。
    その音が、私の撥で顕れただけだ。

    すると上手も下手もどうでもよくなる。
    ああ、任せたよ。
    気持ちいいね。
    そうだね、この響きだね。
    私が私と対話しながら、太鼓を叩いた。

    笛の音がよく聴こえた。
    今までは太鼓を叩くことばかりの集中だった。
    今は、違う。
    笛の音の響きに太鼓をしみ込ませる。
    何だか一体というよりか、融け合うようだ。
    その音と音とが、私と彼女とが気持ちが揃うと、
    不思議なくらい静かになる。

    師匠のAさんの教えは、それだった。
    「おめさん、笛と合っていねんがな」と、手厳しい。
    太鼓を私が叩くと、いつも私は師匠にがんと叩かれる。
    今、ここの、その何かを私に掴ませるために、
    それは、全く禅問答のようなものだ。
    その的確な指摘は、私の今のほんの半歩先を行く。
    ところがその半歩が遙か彼方、途方に暮れる。

    芸事は師匠が大事だということ。
    私は、子ども太鼓の子どもたちの師匠でもある。
    昨年から教えた低学年の子どもたちは、
    みんな全く叩けないところから教え始めた弟子たちだった。
    その子たちが、二日間の祭りの中で、
    めきめきと腕を上げる。
    そのことが、何よりもの喜びだった。

    今度は、私が師匠である。
    まず、三つの太鼓を順番に回って、私が叩く。
    渾身の力を込めて、想いを込めて、まっすぐに。
    その音の響き、リズム、強弱を聴かせる、味わわせる。
    「やってみた」と、太鼓を譲る。
    すると、やっぱり、ほんの少し音が変わる。
    これが、いい。

    その子には、その子に合ったアドバイスがある。
    A師匠と同じだ。
    「右手、もうちっと強くしてみた」
    「撥の握りを緩くしたみた」
    そうやって教えながら、私が叩く。音を伝える。音を授ける。

    これでしか、本当の音は伝わらない。
    めきめきと音の響きが変わる。
    その響きを全身を耳にして聴きながら歩く。
    伝えることの喜びだな。

    人は、何かを人に伝えるために生きている。
    そのためには、その何かを自ら掴んでいなくてはならない。
    自分が、その何かの顕れとして生きる。
    そうやって、そこに居る。
    その事ほど感化する教育はないようだ。

    10名の低学年の子どもたち。
    私の弟子のこれからの成長がとてもとても楽しみだ。
    そんな私は、太鼓を叩いてへとへとで、
    やっと我が家にたどり着き、
    風呂に入ったまま1時間半も眠っていたらしい。
    両手の平がふにゃふにゃにふやけていたな。
    また、死ぬところだった。

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