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from: クマドンさん
2018/10/28 20:00:57
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どうたしらいいんだろうな。
今、次男を妻の運転で新潟駅まで送って来た。
彼は、7時半の新幹線で東京に帰る。
私がそうだったな。
いざ、帰る時になるととたんに寂しく、哀しくなるものだ。
彼は、本当によくよく生きていると、我が子ながら褒めたいと想う。
大学卒業まで、一回も家を出て暮らしたことのない彼が、
こうして半年間、アパートで独りで暮らし、仕事をやり遂げている。
そのことに、私は彼に深く深く敬意を抱いている。
私は、彼が大好きだ。
彼は、私を疎ましく想い、うっとうしくも想っているとは想像できる。
でも、やっぱり、可愛いから、ちょっかいを出す。
それでいい。
できることは、心配することと、可愛いと想うことと、お金を渡すことだ。
「帰って来るなら、片道の新幹線代は父さんがもつぜ」と、
恰好をつけている。
でも、本心は、父さんも、母さんも、兄ちゃんも、寂しいんだな。
さてさて、「脱力」の話をする。
スイムでの鬼コーチのレッスンだ。
私は、彼女の師匠としての愛を感じた。
そして、本気でこの短期間で何とかしようという情熱も感じた。
だから、心からリスペクトだ。
どんなに怒鳴られ、叱られても、それを今は、笑顔で受ける。
これだけ61歳の親父を本気でとことん叱ってくれる人は居ない。
まさに、彼女は、稀有な師である。
「ゆっくり、はやく」これだと言う。
「ゆっくり」では、本当に3倍速の速さだった。
力を抜いて、ゆっくりと動作する。
しかし、速くとなったら、素早く次の動作をして、ゆっくりにつなげる。
この「ゆっくり」とは、「脱力」だった。
しかし、これができない。
本当に、私は、水に浮きながら、力を抜けない。
脱力ができない。
これって、スイムでは、致命的な話だった。
私は、クロールを泳げる。
私は、平泳ぎが得意だ。
私は、背泳ぎで何とか50m泳げるようになった。
だから、この初心者のコースでは、教えられることはないはずだ。
ところが、全部、こなごなにぶっ潰された。
我流で泳いで来た何十年だったる
子どもたちにも泳げる人としてコーチもしてきた。
アドバイスもいっぱしにやってきたつもりだ。
なのに、なのに、鬼コーチの眼から見たら、
私は、ただ我流で泳ぐ初心者の卵に過ぎなんだな。
背泳ぎの入水の腕の角度だ。
右手と左手の出る、かくのタイミングだ。
ももからのキックの仕方だ。
最後のプルだけの力の入れ方だ。
こんなことを、私は初めて知った。
だから、これまでの背泳ぎの私の癖を徹底的に潰される。
平泳ぎの、キックの仕方だ。
最初の泳ぎから、捕まってしまった。
「違う。なにやってんだ」だな。
膝は、ゆっくりと下に向ける。
力を入れない。
そして、足首を返すと、膝が開く。
それから、ゆっくりとキックに入る。
「力を入れない」「速くするだけ」「蹴るな」だった。
その指摘の一つ一つが「問い」となる。
分からない。どうしたらよいのかと、先に泳ぐ高齢スイマーの泳ぎを見つめる。
私の番が来た。諦めて泳ぎ出す。
すぐに止められる。
足を持たれる。激が飛ばされる。しかし、私は出来ない。哀しいほど出来ない。
出来ない。出来ない。出来ない。
とうとう鬼コーチは、私の膝を力いっぱい打ち始めた。
「力を抜け。力を抜け」と。
しかし、私の平泳ぎのキックからは、力が抜けないんだな。
蹴ることを意識するために、強く蹴ろうと膝に力が入る。
そうすると、またコーチにやっつけられる。
それを、他の高齢なる女性の前でやらされる。
しかし、私は、笑顔なんだ。
不思議なことに、本気を感ずるから、
私は私を何とかと、叱られながらも、平気だった。
出来ないんだ。
身体がその言う通りに出来ていないんだ。
どうしたらいいんだ。
今まで、泳げていたという自負は全部ぶち壊された。
「ちゃんと、美しく、ゆっくり速くで泳いでみせろ」だ。
身体は、その要求に全く応えていない。
「何をやってんだ」だな。
平泳ぎの手の角度を教わった。
そして、手と足との対応だった。
すると、得意だと勘違いしていた私が、
平泳ぎを全く泳げなくなってしまった。
「どうなっちまったんだ。クマさん」だな。
ブロークンだ。
全壊だ。
本当にそこからはか、本物の形への第一歩は踏み出せない。
70代の諸先輩たちの元ギャルたちは、
私のことをとてもとても可哀想に想ってくれる。
とにかく、個別指導だ、怒鳴られる。叱られる。
それでも、できない。どうしても、できない。やれない。
「少しいい形になりましたね」とは、諸先輩たちの慰めの言葉。
落ちこぼれの私は、
落ちこぼれの子の気持ちがよくよく分かる。
それでも、これこそ貴重なアドバイスと、
私は、休まずに、怒鳴られに行く、行く。
こんな私のことを本気で教えようとする師に、
私は、生まれて初めて出会った気がした。
尊敬とは、そういうものだ。
しかし、全く泳げなくなった、私をこれからどうしたらよいのか。
思案に苦しむ。-
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