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from: クマドンさん
2018/11/13 05:19:15
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夜中に考えることは
夜中に何度も目が覚める。
「ああ、1時半か」
その次は、
「まだ、3時前だな」だった。
あの病室の暗闇を思い出した。
天上がうっすらと明るかった。
灯りをつけるわけにはいかなかったので、
懐中電灯で照らしてラジオのスイッチを入れた。
人の声が聴こえる。
話す声が聴こえる。
それって、とてもとても安らぎだった。
人は、しょせん独りを生きている。
そんな時はつくづくその独りを感じた。
そして、同じようにして、
このラジオを聴く何千万という独りの人を、私は、感じた。
すると、不思議なんだが、
「ああ、私だけでないなぁ」と、そう想えた。
そう想うと、独りなのに、独りであることの安堵を感じた。
今朝もそうだった。
「独りなんだなぁ」と、天井を見上げた。
でも、独りを認めると、そうやって独りだと分かると、
胸の中での静かな会話が始められた。
私は、語っていた。
そして、私は、その問いに応える何かと向かい合っていた。
独りであることで、初めて人は、この何かと語り合える。
実は、生きるの深さとは、
この孤独である時の独白。対話。独り語り。返答。
そうして生きられる自分自身のことを想い出してくれる、
それはとてもとても貴重な時となるものだ。
人をどこかで頼っていることがある。
当てにしているとでもいうのだろうか。
話を聴いてもらえると独り勝手に想っていたのに、
「今日は、話せません」と断られる。
すーっと何だか寂しさに沈む。
それは、そうなんだ。
それぞれにはそれぞれの生活が在るからな。
また、昔の友の顔があれこれと浮かぶ。
ある時代・時間に濃く濃く付き合った仲間たちだ。
しかし、その仲間たちとも今は疎遠とにり、音信不通だ。
きっと一生友として付き合っていくのだろうと想っていたのに、
今は、彼は去り、お互いに連絡もとっていない。
それが、突然、心に響く。
「ああ、私が・・・・・」だった。
人を想うと、そうした孤独の寂しさが沁みだしてくる。
そして、やれなかった、いや、やってしまったあれこれを想い出しては、
後悔したり、懺悔したりだった。
しかし、私は、それを経たから今の、この気付きでもある。
しかし、それを経たからの、今の、この独りだった。
ところが、その時になってやっと気付くのだ。
こんなちっぽけでいい加減でろくでもない私であっても、
決して見捨てない大いなるものがあることを。
その存在と働きと語りかけと優しさには、
この夜中の孤独がなかったら、
決して気付かないものだった。
人は、独りだからこそ、気付くことがある。
そこから人は、生まれて来た。
そこに人は、生きている。
いや、そこで人は生かされている。
私は何もしていなくても、
私を生かすためにせっせと働き、休みなく蘇る。
その働きを想うと、私とこの自然とは同じではないかと考える。
「万物斎同」「天地同根」だったかな。
とにかく、同じなんだということだ。
そこには、独りは絶対に存在しないはず。
みんなの中の、みんなを生かす働きで、
私自身も生かされているからだ。
繋がっている。一つなんだ。
そんなことを考えていたら、
いつの間にか4時前になっていた。
起きる時刻だと、またお湯を沸かして、本を読んだ。
その時は、けっして独りの寂しさを感じていない。-
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