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from: クマドンさん
2019/02/10 17:15:21
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「種山ケ原」だった。
「賢治の会」だった。
本日は6名での読書会。朗読の会だった。
「種山ケ原」だった。
いつもいつも感ずることがある。
それは、この世とあの世との境目はあるのかということ。
そんなことをまた思わせられた童話だった。
今、この現に居たはずなのに、
次の瞬時に向こうの世界との交信となる。
芒が歌を歌う。
見知らぬ女の子が呼びかける。
そして、達二はごくごく当たり前のようにして芒と女の子と対話する。
その夢の世界が、リアルに感ずる。
そして、そっちの世界から見たら、
この現実の世界は、逆に、夢の世界であるのかもだ。
生者がいたら、死者もいる。
その生者と死者とは、今、ここの、不思議な世界で生かされている。
だから、その気になれば、対話できる。
同事にここにあるのだから、
その二つは、一続きの一つの二つだ。
そうした発想で生きると、雀とも対話できる。
実は、その顕れとは、ただ単に空想しただけの存在ではない。
リアルな実感として、触れられる存在でもある。
ここの一続きが感じられないと、
この賢治の突拍子もない場面展開に戸惑う。
実は、向こうの世界からこちらの登場人物を観る。
すると、山猫博士もリアルにその場面では生きている。
道に迷った都会から来た猟師二人は、
ふと気付いたら、山猫軒の前に立っている。
いつ、どの瞬間に、この世界に紛れ込んだのか、
その転換点を、誰も感じられない。
こっちと向こうとは、ごくごく自然に、一つなんだ。
僕という視点からさいかち淵を観ると、
私自身も透明な存在となれる。
その不思議を、感ずる。
身体があれば、その人は生者だ。
身体が無く透明で、霊的なものとしてそこに登場する時、
その人を死者という。
そして、死者は、この世に真実を語り継ぐために登場するものだ。
私の魂は、霊なる魂と交信できる。
それは、きっと無意識なんだが、交信した証に、涙が溢れる。
賢治は、いつもいつもそうやって交信していたのに違いない。
そうやってこの物語を読むと、必ずこの魂の賢治の視点が存在しいてる。
その賢治となってこの物語を読むと、本当に面白い。
難しいのではない。ただ不思議なだけだ。
賢治は、物語の巫女だったんだろうなぁ。
きっとこの物語は、次から次へと湧き出して、止まらない。
きっと一つの物語の全部が一気に賢治を捕まえて放さない。
その物語にせっつかれて、書く手が追い付かない速さで、
そのイメージが駆け巡る。
物語のライターとして、無となり、書き続ける賢治。
物語は、賢治を通ることで、この現の物語となる。
でも、あちらでは既にその物語のままあり続けていた物語。
でも、賢治が居なかったら、
この現には決して顕わになることのなかった物語。
「真実を書きたいから、物語を書いている。」
「真実は、物語の中にしかない。」
そう話したら、おかしな人だと笑われた。
でも、そのことは、真実だ。
私は、信じている。
私の、涙を。-
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