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from: クマドンさん
2019/08/28 05:45:58
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62歳。歳をとらないと分からないものだなあ
本日で。このクマさんは62歳になる。
8月28日が私の誕生日だ。
しかし、いったい誰が62歳になると言うのだ。
私の大好きだったS叔父が、胃癌で亡くなったのが63歳だった。
叔父は、こんな私の歳で、この世を去って行ったのかの、
改めての驚きだった。
そして、もう一人のT叔父もそうだった。彼も同じ63歳であの世に逝った。
まだまだこれから。
やりたいことがいっぱいあったはずなのに・・・。
どんなに無念だったことかと、今は、思える。
私は、よく「歳をとらないと分からない」と、言うことがある。
それは、身体の衰えを実感するからだけではない。
確かに、疲れる。無理をするとすぐに痛む。身体が弱っていることの実感だ。
そのことは、叔母たちから学んでいるように自然なことだ。
だから、少しでも筋力が衰えないように、身体を鍛える。
それも、ちょっとだけ、気が向いた時だけ、決して我武者羅ではなく。
ヨガを毎日続けている。
それは、身体と心との対話のためだった。
自然な存在として、私は、生かされている。
だから、そのことは、庭の花たちを見ていつも教えられる。
私も、あの花たちと同じ存在として生かされている。
大地に根を張り、天を仰いで日々を生きる。
旺盛な時はいつしか去り、今は、静かに終いの時を迎える準備だ。
花たちは、ただ従容として、その定めを受け入れる。
抗うことも無く、嘆くことも無く、いつしか、自然のままに枯れて行く。
身体は、それでいいと、私は教えられる。
しかし、「歳をとらないと分からない」というのは、
何だかその身体のことでもあるが、それだけでないような気がする。
何と言うかなぁ。「諦め」というか、「落ち着き」というか、「不思議」というか。
そのことを、歳をとりつつ身に着け、味わっている人たちとは、
そのことについて、笑って話せる。
疾風怒濤まっしぐらの人たちに対して、俯瞰して見守れるとでも言うのかな。
その渦中に在って日々闘いをしている人たちを、
「ああ、私もそうだったなぁ」と、ゆっくりと眺められとでも言うのかな。
とにかく、河の流れの外。岸辺に立ってぼんやりと釣りをしている心境か。
「まぁもいいか」と、諦められる。
「こんなこともあるさ」と、こだわらずに、次のことを考えている。
「どうにもならない」と思うことは、今は、そのままにほったらかしておく。
「私は私、他人は他人」と、すぱりと割り切って考える。
そんな気持ちで毎日を生活していると、心の波風が少し減ったような気がする。
「お任せだな」と、祈って、お願いする。
「どうでもいい」と、絶対にこうではならないとは思わない。
「仕方ないさ」と、陰口悪口には、距離を置いてここに居る。
「嫌われている」と、思っても、それもまた他人事だから仕方ない。
「こんな私なんだから」と、自分の愚かさといい加減さを受け入れる。
そんな気持ちで毎日生活していると、心穏やかに、落ち着いている時間が多い。
「不思議だなぁ」で、今は、全部のことを語っている。
「説明は無意味だ」と、その存在を証明す努力はしない。
「味わっている」と、ただ、それと共に在り、それであることを味わっている。
「感謝だな」と、ここにこうして生かされている私のことを感謝する。
「何でも意味があったんだな」という驚き。気付き。発見。自覚。
「いつか死ぬんだ」と、誰もがそうである現実と向き合う。
「もういいか」と、自分だけのことを考えることはやめる。
「あなたの幸せ」と、そのことを優先に思えるようになってきた。
そんな気持ちで毎日生活していると、生きていることだけで幸せな気持ちになれる。
さてさて、この気持ち、この生き方は、40代では絶対に分からなかった。
50代では大きな人生と転機と挫折とどん底と救いだった。
その試練には、全て、意味がある、あることへ繋がっているとは、
苦しみ悶えている最中では、決して理解できなかった。
だから、今、ここに、こうして「このまま」に在れるるありがたさ。
この心境は、やっぱり歳を重ね、滋味を重ね、襞を重ねることでしか、
決して味わうことのできないものだと、信じている。
先日、「歳をとらないと、分からないな」と、長男に言ったら、すかさず、
「そんなことを言っているから、父さんは駄目なんだ」と、一蹴された。
私は、何も反論はなかった。
しかし、黙りながらも、いつか私が死んで、彼が私の歳になったとき、
やっとこの言葉の意味を味わえるのだろうなぁと、その時は思った。
だから、何も反論はしなかった。親父は、黙って酒を飲んでいた。
まぁ、62歳の朝、これを書けることの「幸せ感」は、
何ものにも代えがたい、深い深い味として、この胸にあることの幸せだな。-
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