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from: クマドンさん
2020/08/13 10:35:09
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いつか、ある日
これだけは、書き残しておきたいので、ある人のお話を引用する。
朧ながらの記録だから、間違っているところもあると思うが、
許していただきたい。
絵本作家のけい子さん。
「父が私が中1の時くも膜下出血で亡くなり、母は、高3の時肺癌で亡くなりました」
「絵本への憧れはありました。しかし、命への不信感もありました。
「母親となり一冊の絵本を書いた「あかちゃんの生まれる日」」
「しかし、私はどこかで平和なんか実現できるわけがないと諦めていた」
「その時、絵本が人を励ます力があることを実感した」
「30歳位の時、被爆者の人たちとの交流が始まった」
「みんな生き残ってしまった罪悪感をもっていた」
「そして、その被爆者たちは差別にあっていた」
「そのことは、伝えておかねばならないと絵本を創った」
「そこで戦争を描いた絵本を創作した」
「二人の子どもに読んで聞かせた」
「怖い・見たくない・いやだ・昔でなくてよかった、それが感想だった」
「私は、戦争ではなく平和ってどういうことか考えるために、
アジアの人たちと向き合った」
「中国の人たち、韓国の人たちと向き合おう。対話しようと考えた」
「そこで気付いた平和とは何かについての絵本を創作しよう」
「同じ作家同志、政治や外交ではない、交流を願っていた」
「戦争は、ある日突然市民が巻き込まれるもの」
「広島・長崎の原爆。空襲の酷い被害について私は、話した」
「すると韓国の人に、その話はアジアでは通用しませんと、はっきり言われた」
「私は、その発言に驚き、腹を立てた」
「しかし、冷静になって考えると、
私は限られたことしか見ていなかったことに気付いた」
「確かに唯一の原爆の被爆国である。けれど、加害者の意識はどうなのか」
「平和を一つの知識としてとらえようとしていた私」
「しかし、人としての苦しみや悲しみの想いを馳せよう」
「感覚でとらえようと、4年間の対話を行った」
「平和って、どんな人でも独りぼっちにしないことではないかと考えた」
「戦争が近づくと、全てが同じ色にされていく」
「みんなと同じ意見でないと、はじかける」
「疎外され、仲間はずれにされる。でも、そんな独りぼっちって素敵ではないか」
「個人としての権利や尊厳を守られて、初めて、連帯、手つなぎが生まれる」
「10年以上かけて、私たちは11冊の平和の絵本を出版した」
「今、対話すること。つまり、言葉が軽視されている気がする」
「表現の自由が脅かされ、あの戦前の時に近づいている」
「ある県での展覧会では、戦争加害に対しての市民のクレームがあった」
「今、いろいろな価値観を共有しようとしない」
「また、議論することを許さない」
「言葉の暴力が容認されている」
「ヘイトスピーチ。死ね、やっつけろと、相手の存在を全く認めない」
「相手の尊厳も全く認めない」
「対話しようと言う気持ちすら認めない」
「相手に対しての悪のイメージで、憎しみや怒りを増幅させる」
「対話とは、相手を尊重することだ」
「フラットな、対等・平等な関係が、対話すること」
「対話では、違う表現をまず受けとめることが大切だ」
「その考え方の背景を理解する」
「自分に近かったり、気付かせられたり、新たな認識が生まれるものだ」
「だから、同意できないことや、納得できないことも、相手に伝える」
「感覚的に対話なものに触れる」
「対話をお互いに許す包容力をもつ」
「絵本の力・・・鎧を着た自分の解放。対話も同じ」
「大切なことをシンプルに伝える」
「それは、人の価値観に訴える力となる」
「強い発信力によって、混乱させられる気持ちや心」
「軍国少年・少女は、絵本や紙芝居でつくられた」
「国策に添うような子どもたちに教育する力が絵本にあった」
「戦中からの出版社の懺悔と反省」
「対話を促すために、絵本の共感性がある」
「自尊心を育み、生まれて来てよかったと思う気持ち」
「そこで、初めて他者に共感できる力が生まれる」
「自分が思いやりを受けて育っていない子どもの可哀想なこと」
「だから、子どもにはまず自分が大切にされていることを味わわせたい」
「大人は、子どもの声にじっくりと耳を傾けたい」
「そうした子どもの想いや考えを尊重する大人の対応が大切」
「あなたには生きる権利がありますよと、子どもたちと語り合う」
「身近なところの違和感、差別、格差、何かこれおかしいのではないのか」
「そうした想いを、共に伝える」
「絵本は、その想いを共有するツールになっている」
「安保に反対したり、SNSでのこれはおかしいという、市民の発言」
「確かに、声を挙げる。行動を起こすことは、しんどいことだ」
「しかし、声を挙げると、自分の中に筋力・体力がついてくる」
「だから、私は、発言することを躊躇しない」
「そうした気持ちの共感を広げる媒体が、絵本です」
「子どもたちに笑顔が広がり、それが大人たちを励ましている」
「今、社会では困難を強いられている子どもたちが多くいる」
「平和は、武器をもつよりはるかに安価だ」
「絵本で、人であることの喜びや楽しさを生み出したい」
このことわ記録したのは、
このことを忘れないためである。
何よりも、私がけい子さんのように生きたいと願っているからだ。
今、ここは、実は、戦争前夜のように不気味な時代となっている。
既に、「ペスト」は人の心を侵し、分断と対立と不寛容になってきている。
しかし、そうした本人は無感症なために、自覚はなく生きている。
自覚が無いために、周りの人たちを感染させても、その自覚すら持てないのが現実。
カミュ「ペスト」宮崎嶺雄訳
そのラストの文章を引用する。
「事実、市中から立ち上がる喜悦の叫びに耳を傾けながら、リウーはこの喜悦が
常に脅かされていることを思い出していた。なぜなら、彼はこの喜悦する群衆
の知らないでいることを知っており、そして、書物のなかに読まれうることを
知っていたからである。」
「ペスト菌は決して死ぬことも消滅することもないものであり、数十年の間、
家具や下着類のなかに眠りつつ生存することができ、部屋や穴倉やトランクや
ハンカチや反古のなかに、しんぼう強く待ち続けていて、そして、おそらくは
いつか、人間に不幸と教訓をもたらすために、ペストが再びその鼠どもを呼び
さまし、どこかの幸福な都市に彼らを死なせに差し向けられる日が来るであろう
ということを。」-
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