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from: クマドンさん
2020/10/13 06:55:38
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三浦綾子著「あさっての風」から
今朝は、ただ三浦綾子著「あさっての風」をここに書き写す。
三浦さん、ごめんなさい。
とにかく、今、ここで、大人たちに伝えたいメッセージがここにあるからだ。
「非行は親の生き方がかなり影響」
「 いったい、人間はどうやって間違った方向に行ってしまうのだろうか。原因は、
いろいろあるが、やはり親の生き方そのものが、かなりの影響を与えているように
私は思う。たとえ片親でも、その親が人生というもとをしっかりと生きて行く時は
子どももいつの間にか親にならっているものだ。両親がそろっていて、経済的な
安定があっても、母親が父親をバカにして、子どもに父親の悪口を言って聞かせ
たり、父親が母親をどなりつけたりしている家の子どもたちは、案外非行に走る
ものらしい。」
「 つまり、父と母の間が、しっくり行っていない時は、おとなが考えている以上に
その子の性格はどこか破れてくるものだ。両親が愛し合っていて、まじめな職業に
ついているのに、こどもがおかしくなるということはまずあり得ないと、よく、私
は親たちに言ったものだ。」
「「親は針、子どもは糸です。親の進んだように、子どもは進みます。」
また、小学校時代には大したパッとしない子どもでも、年齢と共に着実に伸びて
行く生徒がいる。そういう家は、けっしていわゆる教育熱心な教育ママのいる家
ではない。落ち着いた雰囲気の家庭にあって、小さな樹が大きくなるように、自
然に伸び伸びと育って行く。まだまだ若い木だと思っていた子どもが、思いもか
けない大樹に育っていることがある。その子は必ず、善い子である。そして、教
師思いでもある。」
「 親孝行でありながら、横道に外れた子どもなど1人もいない。親に心配をかけ
るまい。親を喜ばせてやろうという子どもは、非行に走ろうとしても走れないわ
けではないか。その姿を見ていると、私はあらためて、家庭というものの大事さ
ほ思う。利口ぶった母親が父親をけなして、子どもを自分の味方につけようなど
と考えている家庭に、親孝行は育たない。その母親まで、子どもは軽蔑してしま
うのだ。」
「 また、兄弟の1人を偏愛する親も、けっして珍しくはないが、そんな家庭も親
孝行な子どもは出ない。親自身が怠け者であったり、粗暴であったり、不まじめ
であったなら、これはむろん、論外である。」
「 私の教え子の一人がは、母親が近所の人と語る時、絶えず人のうわさ話をして
いるのに、我が親ながら、憎しみさえ覚えたという。そのうわさ話は悪口であっ
たのはもちろんである。」
「 自分の子どもたちが将来どんな子になって欲しいと思うなら、鏡を見るといい
と思う。自分に似た姿が、将来の我が子の姿であろう。姑や小姑に親切にできない
狭い女心を見ている小さな子どもの目は、意外に鋭いのだ。尊敬することのできな
い親を持つ子どが、親を大切にしない自分勝手な子どもに育って行ったとしても、
親は文句のつけようがないと、私は思う。」
「「汝の父と母とを敬え」
と、いましめている。これは古い言葉だが、何万年の後までも、人間がふみ行く
べき、新しく永遠なる真理ではないだろうか。この真理の道を、まず親自身が生
きて行くとき、子どもの問題は、自ずから解決されるものと、わたしは信ずる。」
「 子どものゆくては、今、親自らが決めつつあるのだ。子どもは、自分の親が、
尊敬できる親であって欲しいのだ。親は子どもに期待しているが、子どももまた
親に期待しているのだ。」-
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