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from: クマドンさん
2020/12/16 06:54:21
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生命体として、身体を動かす
ラジオ深夜便は、ランニングコーチの金さんの話だった。
彼は、ランナーとして活躍し、
40代でプロのチームを作ってプロのコーチになった。
しかし、43歳で大腸がんが見つかり、ステージ3だったそうだ。
直ぐにおオペをしたが、その後のリハビリで、苦悩したそうだ。
「自分は、いつか死んでしまうのか」
「再発・転移はあるのか」
そう考えると、ネガティブとなり、落ち込んでしまう日々だったそうだ。
そんな時に、ランニングをまた始めてみようと、決心した。
とにかく、リハビリをかねて、歩くことから始めた。
そして、歩いては、少し走り、また歩いては、少し走った。
そうやってトレーニングを積み重ねる内に、
走っている時は、癌のことをすっかり忘れ、
気持ちよくなっている自分のことを発見した。
走っている時は、不安も心配もすっかりと消える。
そして、トレーニングに夢中になり、
オペ11か月後にはフルマラソンに挑戦した。
30キロまで走った。しかし、膝の痛みでその後は、歩いてゴールだった。
5時間40分。人生で最悪のタイムだったと笑っていた。
彼は、鬱病の患者さんたちのケアのためにランニングを教えていたことがある。
その時、無表情の患者さんたちの顔に、表情や感情が現われることに気付いた。
走っている人たちは、気持ちよい顔になって行った。
それは、ジャンピング運動では、脳内でドパーミンが分泌されると、
証明されているとのことだった。
気持ちよくなりたかったら、走ることなんだ。
それは、自分がリハビリを兼ねて走った時、疾患として理解できたそうだ。
原始の時代から、人は狩猟のために、野山を駆け回っていた。
つまり、走ることは、人間の本能なんだと言うこと。
もう1つ、農作業もこのドパーミンの分泌を促す作用があるそうだ。
これも、農耕民族として、身体を使って作物を育てた遺伝子によるものかも知れない。
走ることと、農作業をすること。
そこに、人間の身体としての蘇りのヒントがあった。
やっぱり、まず身体なんだな。
走る時は、会話することも楽しいと言っていた。
走りながら仲間と会話していると、
決してネガティブな話にならないとのことだった。
気持ちよく、爽快な気分になるので、ポジテブな話に自然になるそうだ。
それから、自然を感じて走ることだ。
そうすると、何だか自然と一体になった気持ちを味わえる。
生きているという実感を味わう。
すると、幸せだなぁと、感じられるようになる。
これは、私も長年走っていたので、よく分かる。
走っていると確かに息が苦しくもあるが、
その分、心と身体に何だか力が湧いて来て、高揚感を感ずることがある。
獲物は捕えはしないが、何だか達成感を感じられる。
そのために、私は、走っていたのかも知れない。
走ることは、人間の本来の歓びではないのか。
そのことを自覚することで、もっともっと走る意味が深まったそうだ。
私は、お腹の開腹手術の後、リハビリのために走ることを断念した。
無理に走ると、また、腹筋が裂けて、ヘルニアになるからだった。
あれだけ登った山も止めた。これもリハビリの1つだった。
私は、走ることと、山に登ることと、スキーをすることは、
きっと私の余生での楽しみになると思っていた。
しかし、この手術によって、その大事な楽しみを奪われてしまった。
しかし、今は、腹筋ががちがちに回復している。
体幹が鍛えられ、ぶれない身体に変化している。
だから、今なら、また、このスポーツを始められる気がしている。
どうして、人は、スポーツをするのか。
どうして、走ったり、登山したり、スキーをしたりするのか。
それは、身体が歓び、爽快な気分になれるからではないだろうか。
記録に挑戦。
競争して勝利する。
そんなことは、全く考えていない。
ただ、身体を動かす。
その単純なことは、人が生きることの歓びなんだ。
それだけのことだ。
それは、ハードなスポーツでなくてもいい。
食事を造ること。掃除をすること。部屋を片づけること。
何でもいい。じっと座っているのではなく、身体を動かし、何かする。
それも、人の本能ではないだろうか。
本来ある身体に立ち返る。
その身体として、生きる。生活する。家事をする。
これもスポーツと同じようなドパーミン効果ではないかと考える。
とにかく、身体を動かそう。
そして、そのためには、動かせる身体を鍛えよう。
休んでいる。寝たきりで居る。
あっという間に、筋肉が衰え、弱って行くことを私は実感した。
だから、小さなことでもいい。
その身体の各部分に負荷をかけて、機能させる。目覚めさせる。
それは、生命体としての私の仕事の1つなのだと、
金さんの話を聴いて、改めて自覚した。-
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