さてさて、久しぶりの晴天になりそうだ。
先週の木曜日に暴風雪波浪警報だった。
それから四日間、降りに降り続けた。
この短時間での積雪は、記録的なものだった。
確かに、ここまで降り積もったことは、最近の記憶にはないことだった。
しかし、それもやみ、気温が上がり、道路はすっかりと乾いて元に戻った。
まだ歩道は雪の道であり、道路わきの雪は山と積まれているが、
これも本日のお日様の熱量が、消し去ってくれるものと信じている。

大雪も四日間だ。
何でもそうだが、続くことは希なことだ。
いつのまにか、そのことは収束している。
それは、長いことや短いことといろいろであるが、
全てのことは変化して、終わりが来ないことはない。
だから、芽の前の不幸な状況には、簡単に絶望しないことだ。
「まぁ、何とかなる」「いつも、何とかなって来た」
そんな俯瞰的な視点が、必要ではないのかと、いつも考える。

先日、突然プリンターが、壊れてしまった。
実は、同じ機種の2台目だった。
つまり、我が家にはこのプリンターのスクラップが2台ある。
症状が同じと言うことは、この機会には同じ欠陥が隠されていたということ。
私がコンセントを抜き、リセットしても無理だった。
サービスセンターに連絡してくださいの表示だった。
ここで、腹も立ったが、諦めた。
実は、歳をとったせいなのか、諦めが早くなっている。

月曜日、我が愛する師のヨガを、休むことにした。
世の中は雪道の為の大渋滞だった。
私は、渋滞という状況を最も苦手とする人だ。
だから、出たら地獄をみるとのことで、ヨガを休んだ。

火曜日は大事な訪問の日であったが、
その約束をした人にメールをした。
この雪での大渋滞なので、何時と言う約束ができないね。
だから、今日の訪問は延期しましょうだった。
無理をしない。とにかく、辞められることは辞めることにする。

水曜日は、モツレクの大切な練習日だった。
ところが、連日の雪除けで、私の身体は相当疲労が蓄積されているらしい。
今もそうだが、身体そのものがすっきりとはしない。
いつも疲労感を感じている。そして、何よりも眠気が抜けない。
身体の怠さを押してまで、練習に雪道を車で行くことはない。
そう思ったら、夜の練習を休むことに決めた。
同じ合唱団の人に、連絡をした。
止めると決めたら、即実行だった。

さすがに、昨日の太極拳には参加した。
先週の暴風雪波浪警報の最中に、先生にメールして中止の打診をしたからだ。
そのおかげで、一週間後の昨日に、練習日が移動した。
つまり、私は、一週間、大雪のために不自由な生活を余儀なくされ、
行きたいてころへも行けず、やりたいことも諦めねばならなかった。
しかし、大雪は、仕方ないことだ。
仕方ないことには、無駄な抵抗はしない。逆らわない。抗わない。
このことを歳をとってから、学んだ。これは、よかったと思っている。

歳をとることで、学ぶことが多くなる。
それは、イケイケということではなく、その反対であることが多いような気がする。
「止める」「辞める」だな。
やれそうだけれど、無理をしない。
やりたいけれども、やらない。やめる。
だから、私は、映画にも出かけていない。
この雪の中で巣ごもりの毎日だった。

私は、歳をとるとは、諦めて生きることだ。
出来るけれど、やらない。
動けるけれど、じっとしている。
そうすることを、受け入れる。

すると、孤独な生活となる。
だから、次には、この孤独な生活でも、生きられる訓練をする。
孤独に慣れる。孤独でも楽しめる。孤独だからの味わいを味わう。
私は、歳をとることで、出来ないという諦めを学んだ。
そして、孤独をいかに生きたらよいのかを考えるようになった。
そして、この一日の孤独を癒すための、実験を続けた。

そのおかけで、この一週間の大雪に閉ざされた生活を、
何とかこうして凌げたような気がする。
あまりあれもこれもと、欲を持たないことだ。
自分自身の孤独を嘆かないことだ。
みんな孤独を生きている。
独りであるのは、私ばかりではない。そう思って生きている。
一日一つだけ、何かが出来れば、それで満足。
「足るを知る」そんな少欲な生き方をする。

しかし、こうした考え方が、身の丈となり、生き方となるまでには時間がかかる。
そのことも、諦めている。
まだまだ、これからこれから。徐々に徐々にだな。
そうした時間への諦めも感じられるようになった。

日が差して来た。
87歳の叔母から毎日、雪除けの催促の電話がかかって来る。
今、すぐ、来て。だった。
叔母はまだ、仕方ないも、諦めるもしていない。
まだまだ、欲があるから、なかなか大変だといつも感ずる。