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親父たちよ

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  • from: クマドンさん

    2021/01/18 07:18:19

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    友の決断

    またまた、雪が積もっている。
    これでもか、これでもかである。
    今年の冬は、雪が降る歳であるらしい。
    昨年の今頃は、全く雪には困らない状況だったと思い出す。
    この天気によって、朝の気分は全く違う。

    幸い私は勤めには出なくていい。
    だから、出勤のあのストレスを感じなくていい。
    また、今朝は大渋滞が予想される。
    こんな朝は、1時間早く家を出ることもあった。
    いつも学校に早目につくために7時前には出勤していた。
    だから、大雪の日には、朝食もそこそこにして、6時過ぎには家を出る。
    それでも、車が動かない。すんずリの状態だった。
    現役を終えて、それがないことが何よりの幸せだ。

    確かに、私は幸いにも60歳で定年を迎えられた。
    その日が来ることを待ち望みつつも、
    その日を本当に無事に迎えられるのかは、神様の知ることだった。
    心の病で2度休職し、手術と長期入院・自宅療養で、長期の病休もあった。
    満身創痍のこの身体だ。
    それでも、こうして63歳の冬を過ごしている。
    身体の衰えは少し感ずる。
    それだからこそ、ヨガやダンベル、スクワットで身体を鍛えている。
    毎日の食事の栄養には、注意しながらの健康食だ。

    こうしてただ当たり前の生活が出来る。
    しかし、実は、このことは、在り難いことなのだと、感謝すべきことなのだと、
    時々、想う。

    実は、パーキンソン病の友がいる。
    彼は、今年で60歳になる。
    つまり、来年の3月には定年を迎える。
    しかし、今の身体のままで勤務が続けられるか、実に難儀な状況だった。
    昨年末にはこの病の名医がいる東京の大病院に1週間入院した。
    その検査の結果から、薬が変わり、その薬を1日に何回も定時に服薬することで、
    その身体の痛みやこわばり、不自由な動きを緩和している状況だ。
    3年前位から、その症状が自覚されるようになった。
    しかし、彼は、何ともないと、その身体を放置していた。
    この時、医師の診断を受け、服薬を始め、仕事を退職していたら、
    私は、今よりか、少しは楽であったのではないかと、考える。

    しかし、彼は、そうした私や先輩のアドバイスには耳を貸さない。
    とにかく、休職したら、退職したらと言われても、
    頑としてこの言葉を跳ね返して来た。
    どうしてこんなに頑固であるのかは、私によく理解できない。
    私ならば、家族と自分の人生を今なら、最優先とするからだ。
    私は、かって校長に言われたことがある。
    「クマさんの替わりはいくらでもいる。でも、家族にとって父親はクマさんだけだ」と
    私が、休職を躊躇していたら、はっきりとそう言われた。
    今でも、その厳しい言葉には、感謝している。

    しかし、彼は、その激務にしがみついて離れようとしない。
    時には、夜10時を過ぎても仕事をしていることもある。
    自宅に帰れば深夜だった。
    この雪国である山里の学校は、その積雪も大変なものだった。
    この今朝も、彼はその除雪のままならない雪道を運転する。
    先日は、スリップして1回転したそうだ。
    雪原に突っ込み、車を置いて、徒歩で学校に行ったともメールに書いてある。

    「倒れるまで、仕事をするさ」
    「来年は、どうなるか分からないね」
    こんなメールが今朝、届いていた。
    どうして、こんな気持ちでしか、自分の人生を考えないのかと、
    何だか腹立たしくもあったので、厳しい言葉をあの校長のように書いて送った。

    難病指定のこの病には、回復はない。
    残念ながら、進行は徐々に進む。失われた昨日は戻らない。
    その現実を、今、彼は、自分の身体で自覚している。
    今朝も、動かない手足に苦しみつつも、支度をして、出かけるはずだ。
    車までの道を除雪して、車の上の雪を除ける。
    それを、不自由なこわばった手足、身体で行う。
    私も歩けなくなったことがある。
    それはそれは、ただここからトイレに行くまでも、
    とてつもなく長く、辛い道程だった。
    不自由にならないと、自由に身体を使える在り難さに気付かない。

    彼は、それから雪道の中を1時間余り運転を続ける。
    それで、いいのか。と、私は、想う。
    確かに、仕事を全うする。忠実に真面目に職務を果たす。
    そして、定年の日を迎える。
    そうしたいとずっと思い。その日まで後1年と2カ月だ。
    それから、再任用をして、またこの仕事を続けたい。
    そうした願いももっていたことだろう。
    大好きな中国への旅を、今度はもっと自由に計画して、実行できる。
    今まで、我慢して来た夢にも、挑戦できる。
    本当は、ビバ定年退職であるはずなんだ。

    しかし、今は、学校でも身体が動かなくなると、休憩室で休む。
    服薬を忘れると、とたんに症状が悪くなる。
    その服薬を仕事中も忘れないための工夫までしている。
    それでも、どうして仕事に行くのか。

    そのことが、私には、分からない。理解できない。
    彼には、もっともっと自分と自分の人生と家族のことを大事にして欲しい。
    その私の願いを伝え続けて2年以上たってしまった。
    彼は、全く休職も退職も選択肢の中には入れていない。
    日々、身体の状態が悪化していても、そのままほっておく。
    そして、こんな大雪の中、車を運転して、激務に向かう。
    彼は、自分の命を削っていないか。
    何だか、今朝のメールに、彼の諦めと絶望を感じた。

    「もう、無理だよ」「よくは、ならない」「ほっておいてくれよ」だな。

    しかし、ほっておけない。見過ごしには出来ない。
    だから、私は、厳しい言葉をあえて言う。
    同情や共感、傾聴は必要だとは思う。
    でも、今、ここでの決断が、これからの彼の人生に大きな影響を与える。
    私ならば、直ぐに辞める。

    でも、彼には、彼の事情・思い・決断があることも分かる。
    ただ私にできることは、少しでも進行が遅れることを祈るだけだ。

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