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from: クマドンさん
2021/03/05 06:56:56
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「強運」な男
ここ二年間、毎年一回は救急車のお世話になっている。
それも、一昨年は、「北区歌の祭典」当日だった。
その朝、豊栄駅に到着したら、突然の悪寒だった。
立っていることも難しく、暫く待ってから電車で新潟に戻った。
駅から帰りのタクシーで、家族に救急車の要請をした。
一時間、救急車は搬送先の病院が決まらず、我が家の前に停まったまま。
きっとご近所の人は、私が危篤なのだと思ったことだろう。
昨年は、夕方突然の電柱激突自爆事故だった。
右耳から血が流れた時、「ああ、終わったな」と、天を仰いだ。
今、思えば、よくあれだけ頭から激突して無事だったと思う。
本当に通り過ぎる車は、倒れた私を無視して通り過ぎて行った。
ジョギングの彼が止まってくれなかったら、私は、どうなっていたことか。
何と病院は、新発田病院だった。
血圧200Maxだった。でこぼこ揺れるあの感覚が、今は懐かしくさえある。
臨港病院の内視鏡手術失敗で、生死を彷徨った時、
突然、「今夜が峠です」と、救急車に乗せられ、新大病院に運ばれた。
すぐにカンファレンスで、ICUでの待機だった。
私は、ここに生きて還って来れるのかと、心に思った。
そう言えば、初めての救急車乗車体験は、村上だった。
今から、30年前だろうか。
早朝5時に、新聞を読んでいたら突然の鳩尾の痛みだった。
胆石特有のあの激痛がぐんぐんと強くなって来る。
これは、いかん。
妻と1歳の長男は、まだ床の中だった。
私は、自分でプッシュホンの家電から、消防署に電話した。
そして、妻を起こし、保健証や財布を持つことを指示をした。
救急隊員が家に到着したら、私が廊下を這って玄関まで行った。
「患者さんは、どこにいますか?」
「私が、そうです」
救急隊員が驚いていたなぁ。その場で直ぐに、血圧と血中酸素濃度の測定だった。
「朝、早いので、サイレン鳴らさないでください」と私が言うと、
「そんなこと、出来るわけがありません」と救急隊員。
さて、妻に負ぶわれて、救急車に乗り込んだ長男は、まだすやすやと眠っていた。
そして、動き出し、暫くしてサイレンが鳴ると、彼が目を覚ました。
「ピポ、ピポ、ピポ」と目をまん丸にして大はしゃぎだった。
彼の趣味は、消防車に救急車。はたらく車だった。
私は、長男のためによかったなぁと、痛みの中で想ったものだ。
そんな話を、昨夜、太極拳の先生にお話をした。
すると、先生は、
「クマさんは、強運な人ですね」と、言われた。
しかし、私は、
「強運の人とは、こんな災難に遭わない人のことではないですか」と笑った。
そして、よくよく考えてみた。
災難に一度も会わず、救急車に一度も乗車経験の無い人は、
自分の事を「強運」だとは、思っていないだろうと言う事だ。
私は、そうやって病院に運ばれ、大手術や検査や治療や長期入院をした。
それでも、今はこんな体で普段通りに生活している。
私には、この今の体の健康を、ありがたいことだと思っている。
しかし、ずっと病気や怪我もせず、何不自由なく生きて来た人には、
その有難味の度合いは、きっと私の有難味とは、随分違うものであるだろう。
やっぱり、私は、「よく、生きて戻った」と、「強運」の持ち主であるのかもだな。
昨日、吉原でTさんに会った。
平日のランチで彼に合えることも、まさに「強運」不思議な縁だ。
彼に言われた。
「自転車、乗っちゃだめらよ」と。
そうなんだな。こんな私も、あの日以来、ドロップハンドルには乗っていない。
やっぱり、あの事故がトラウマとなってしまったようだった。
でも、彼には、言った。
「自転車の保険に入ったら、乗るさ」と。
とにかく、先生の強運の一言で、この救急車乗車体験が思い出された。
もう、乗らないことを祈るだけだ。-
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