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from: 隼架さん
2020/10/17 09:41:28
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背中を預けるには
レオリーノは前世騎士の記憶を持っている。
幼少期から前世イオニアの夢を見続けて戦争で死ぬところまで知っている。
あくまで前世は前世で、今世のレオリーノがイオニアのことを知っているという感じですね。
イオニアが死んだときに最後会った人物とレオリーノになって初めて会ったときに物語は動き出します。
イオニアは逞しい騎士で異能の<力>まで持っていたけど、今のレオリーノは誰もが見惚れてしまうほどの美少年で特に<力>はなにもないです。
めちゃくちゃ周りから愛されてるけど、家族だったら美少年でなくても愛されただろうし、美少年であることで苦労していることの方が多い気がする。
何より家族が過保護にし過ぎて世間知らずに育ってしまってますし。
まぁ家族からしたら家から出さなくても一生養っていけるだけのお金はあるし、それでもいいかと思ってたかもしれないけど、自分の身分の高さぐらい自覚持てるぐらい教えてあげてればよかったのになと思います。
公式あらすじ読むとざっくりですが、中身は想像以上に重かったです。
グラヴィスとルカはイオニアのことが好きで目の前でイオニアが死んだしまったことを悔い続けているし、その戦争の話がまだ終わってなかったり開戦したりと重々しい。
出だしは愛されな感じで始まったんですけどね。
本人が自分の容姿の良さを把握してないし、自分の身分の高さもあまり自覚していないので色々巻き込まれます(苦笑
そりゃあ周りが過保護にして閉じ込めたくなるなと。
前世の記憶は夢で見てるだけで他人事というわけではなく、そのときの感情や痛み等もわかるんだけど今生きているレオリーノの中身がイオニアというわけではないのです。
レオリーノの前世はイオニアでその魂が入ってレオリーノが生きているというか。
だから夢に見てグラヴィスのことを好きだと思っていた感情はイオニアのものなんだけど、自分も実際にグラヴィスに会って惹かれていくっていうね。
ただ前世の想いが強いからそれに引っ張られたのはあるけれど、前世のときにはルカに対する想いもあったから今の方が唯一グラヴィスを愛してると言えるかもしれないと思ったけども、そもそも前世もグラヴィスに対する想いをルカが越えたわけではないからなぁ。
むしろ献身的なルカの愛がイオニアにやっと届いたというか。
前世の記憶を背負いつつ、それを打ち明けることがないままめっちゃ話数進みます。
まだ言わないの!?と思いながら読んでました。
ようやく言えたときは良かったなって。
物語の冒頭でグラヴィスがレオリーノに無理矢理正体聞き出してるシーンからだったんで一体どんな状況なんだと思ったけど、思ったよりグラヴィスが酷い状況で無理強いしているわけではなかったです。
なぜ今までイオニアのことを話さなかったのかも理解してくれたし、レオリーノが一人抱え続けていたことを辛かっただろうと受け止めてもくれたし。
最初にイオニアのことを明かすのはグラヴィスになるだろうと思ってたのに意外な人物に明かすことになるんだなって。
結果的にそこから芋づる式に信頼できる人に伝えていくわけですが。
その真実を伝えるシーンが端折られることなく丁寧に描いてくれてたのが嬉しかったです。
レオリーノの話す1つ1つの真実に対する各々のリアクションがきちんと見られたのが良かった。
恋愛事情もさることながら、戦争のことが気になって気になって読み始めたら止まらなかったです。
黒幕がいるかもしれないってなったときに上がった候補にゾッとしました。
というかもう声に出して驚きました。
戦争とか絡め始めるとBL感が遠のいたりするのが多いんですが、これはずっと根底に愛があってそれでいて戦いが描かれているのでずっと恋愛ものを見ているんですよね。
イオニアのときは愛する人の盾になって守れたのに、レオリーノでは自分の身すら守ることもできず庇護がないと生きていけないもどかしさ。
だからこそ自分の記憶のことをグラヴィスに打ち明けられなかったんですけど、グラヴィスにしたら今度こそは自分がレオリーノの盾になって守ることができると思うわけです。
グラヴィスの方はもちろんイオニア一筋でしたが、レオリーノ自身もちゃんと好きになってくれています。
それがいいですね。
イオニアのこともあり過去の真実とか色々暴かれたりするんですが、それが衝撃の事実で。
結構序盤にまさか・・・と思って、最後の方にさらにマジか・・・ってなりました。
重過ぎる真実・・・あと生きているメンバーはただただ幸せになってほしい。-
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