勇者として魔王と戦っていたが勇者パーティでは歯が立たないぐらい魔王が強かった。
その魔王は初代勇者が闇落ちした姿だった。
仲間に言われ初代勇者が闇落ちしないよう過去に送り込まれた勇者。
初代勇者は俺様な人でいきなり現れた勇者を犬扱いでこき使っていた。
でも勇者は犬扱いされて命令されたことをただやるだけの日々が楽で楽しかった。
勇者としてみんなを引っ張っていくよりも、その方が性に合っていたのだ。
初代は犬を邪険にするものの、どこかで犬にだけは心を許しているようで。
でも犬が自分にとってなくてはならない存在だということに気付いたときにはもう犬がいなくなった後だった。
過去に戻った勇者としてはずっと初代と一緒にいて魔王討伐までして結婚して姫と結婚するという初代の願いまで叶ったのだから闇落ちすることはないだろうと思って戻ってしまったわけで。
再会してからも初代の態度は基本俺様のまま変わらないけど、犬がいなくなってから寂しかったことは吐露してしまったので、そういう意味では甘くなってますね。
あと犬がいなくなってしまうことに恐怖を覚えてしまってます。
犬はめっちゃ初代に懐いてるけど、執着してるのは初代の方かもしれないなぁ。
初代が圧倒的に強いんだけど、その命令に従って忠実に動ける犬の方も相当優秀です。
本人にその自覚はないかもしれないけど。
他人に犬のことを悪く言われてるとめっちゃ怒る初代がいいね！
自分が犬に言うのはいいけど、他人に言われる筋合いはないし、他人より犬の方が強いからね。
犬としてはもう初代が良ければそれでいいみたいな感じになっちゃってます。
俺様な初代だけど、振り回してるのは犬の方かもしれないのがいいバランスで好きですね。